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登戸 レトロな呑み屋街が誕生 ピエロなど街を練り歩く

文化

公開:2023年5月19日

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通りかかった親子に風船を渡すピエロ=10日
通りかかった親子に風船を渡すピエロ=10日

 登戸駅から徒歩2分の場所に5月10日、「登戸ゴールデン街ビル」がオープンした。

ちんどん屋も

 当日は、ちんどん屋や法被姿の人たちがオープンを知らせるチラシを配った。また、ピエロが風船や菓子を配りながら、登戸駅や向ヶ丘遊園駅周辺を練り歩く姿が見られた。20代の頃は登戸で酒をよく飲んでいたという石井利近さん(61)は、「昭和を感じられるビルができたのはうれしい。昔ながらの呑み屋が減っていくのはさみしかった。さっそく、ビルではしご酒を楽しみたい」と笑顔を見せた。

 土地区画整理の影響により、昔ながらの呑み屋街が少なくなった同駅周辺。「古きよき時代のにぎわいが感じられる場所」をコンセプトにしたこの10階建てのビルには、各階に1店舗ずつ10の飲食店が入る。往時の商店街に入り込んでいくように、入口にはアーチを設置。タバコ店やコーヒースタンド、初代ホンダライフが置かれ、昭和レトロな雰囲気を漂わせている。

 このビルのデザインを総合プロデュースしたのは、西生田在勤の美術家・亀山裕昭さんだ。亀山さんは、「自分の作品として、自分の手を離れていく日。末永く地域に愛される場所になってほしい」と思いを語った。

登戸の老舗も

 2階に入っているそばと日本酒の店「酒縁さらしな」は、1954年に登戸に創業した老舗。土地区画整理の影響で昨年10月末から閉店していた。3代目の店主・手塚晶之さん(41)は、「昔は登戸も飲食店が多くあり、にぎやかだった。再び登戸を活気づけるビルになればうれしい」と話した。

 3階にある炭火焼き鳥店「名代 七福亭」も登戸で80年に創業。2018年からは登戸の仮店舗で営業してきた。店主の吉楽美奈子さん(52)は、「登戸の昭和の時代の雰囲気を感じながら、焼き鳥を食べに来てほしい」とほほ笑んだ。

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