多摩区・麻生区 人物風土記
公開日:2023.09.08
今夏、川崎市薬剤師会の会長に就任した
伊藤 啓さん
宮前区在勤 51歳
「頼られる薬剤師」発信を
○…川崎市内全域の薬局薬剤師を中心に構成される組織の会長に就任。「実行力や発信力が伴う」と実感するが、「会員には薬剤師としての役割を自覚してもらい、意識改革にも取り組みたい」と思いを語る。きっかけはインターネット上で見た『薬局は処方せんの景品交換所』という言葉。「薬剤師の仕事は知られていない面が多い。顔の見えない存在から、身近だと思ってもらえるように」と力を込める。
○…両親が薬剤師で家は薬局。長男ということもあり、「必然的に。他の選択肢を考えなかった」と同じ薬剤師の道へ。薬科大では野球部に所属し、勉強と運動で充実した日々を過ごした。卒業後は研究職の道も考えたが、まちの薬局に勤務し続ける。店舗の外では、学校薬剤師として担当小で薬物乱用防止の授業や照度など環境衛生を管理。電子の「おくすり手帳」開発にも携わった。常に意識するのは「困ったときに頼られる存在」でいることだ。
○…宮前区出身で、西有馬小を卒業。友人とキャッチボールで遊んだ思い出が残る。現在のリフレッシュはゴルフ。10年以上取り組み、ベストスコアは64。最近始めた筋トレの効果もあるという。「結果が数字で表れるスポーツがゴルフ。数字を出すことにこだわっていれば、仕事にも良い影響があると思っている」と相乗効果を語る。
○…コロナ対策に追われていた3年間。医薬品の供給不足が深刻化するなど先が読みにくい時代だが、薬剤師は、病気のときにのみ頼る存在ではない。「学校や行政、防災にも、健康な人の相談にも携わる。『薬剤師ってこんな仕事もしているんだ』と関心をもってもらい、社会に評価される職業になるバックアップをしていきたい」と歩を前に進めていく。
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