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中原区 人物風土記

公開日:2012.01.20

ヴァヌアツ共和国に救急車を寄贈した川崎北ロータリークラブの国際奉仕委員長を務める
松波 登さん
区内中丸子在住 63歳

全ては”喜んでもらうため”



 ○…一昨年、川崎北RC創立50周年で来日したヴァヌアツ共和国の病院関係者と交わした約束を果たした。救急車のない国への寄贈とあって「喜んでもらえると思う。多くの方のご協力があってこそ」と感謝を口にする。2000年に同クラブ国際奉仕委員長に就任し、ヴァヌアツへの奉仕活動は今回で5回目。「これで終わりではない。肝心なのは継続すること。アイデアにより良い品を供給し喜んで頂くという意味で、社会貢献はビジネスと同じでやりがいがある」と微笑む。



 ○…大の車好きで、電気三輪車を開発する(株)日本エレクトライクなど3社の代表を務める敏腕経営者。かつてはカーラリー全日本3位など、大手自動車メーカーをスポンサーにつけトップドライバーとしても活躍した。人生の転機となったのは父の他界。巨額な負債を抱えた父の会社を「できる限りやってみる」と、母の反対を押し切り受け継いだ。”人脈づくり”を重視し、ラリー同様”攻めの経営”で会社は成長路線へ。「父が、お金ではなく苦労を残してくれたから今の自分がある」



 ○…生まれも育ちも中原区。家族は夫人と娘、息子の4人。仕事にボランティアに充実した毎日だ。父の背中を見て育った息子は、”学生フォーミュラ”のレーサー。「車=仕事。自分もまだまだ負けないよ」と、今月イタリア・トリノ〜モナコ間の”ラリー・モンテカルロ・ヒストリック”に参戦予定という。家のことは任せきりという愛妻に「理解してもらっていないだろうね」と苦笑い。



 ○…電気三輪車は、東海大学と共同開発する”産学連携”としても注目を集めている。経済的かつ安全で環境に優しく、日本郵便からも熱視線を受けている。「うちの電気三輪車が、いつか日本中を走る日がきてほしい」。全ては喜んでもらうために―。仕事とボランティア、その両輪を軸に、これからもトップギアで走り続ける。

 

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