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中原区 人物風土記

公開日:2025.12.05

看護職で初めて川崎市社会功労賞を受賞した
高橋 恵さん
宮前区在住 65歳

その人らしくを支援

 ○…神奈川県看護賞や厚生労働大臣表彰を受賞するなど、45年にわたり看護職のけん引役として活躍してきた。聖マリアンナ医科大学を定年退職した今年、新たな栄誉として「川崎市社会功労賞」が加わった。「看護職として初めて選ばれ大変ありがたい。職場の理解と、市看護協会での活動を支えてくれた方のおかげ」と関係者への感謝の言葉を並べる。

 ○…菅生小、向丘中を経て、百合丘高に1期生として入学した。中学時代に市大会で優勝したソフトボールの感動が忘れられず、高校では部活の立ち上げに奮闘した。その後、「地元に貢献してほしい」という臨床検査技師の父の勧めで聖マリの看護専門学校へ。「この前も高校の同窓会に行ってきたばかり。ずっと菅生に住んでいるの」と地域愛があふれる。

 ○…「自分が目指した道だったので、実習は楽しくてしかたなかった」。未熟な看護学生を受け入れてくれた患者さんたちとの出会いが、看護の世界で生きる上での糧になった。実習を通じて「看護が苦痛を与えてはいけない」や「可能性を信じてケアする大切さ」など、多くのことを学んだ。入職後は「その人らしく生きられる支援」に取り組むなど、患者とその家族を含めたケアに力を注いできた。

 ○…2000年に市看護協会へ。「大学病院にいては知られない、さまざまな医療従事者との情報共有をする機会となった」。いつしか看護職における「社会人基礎力の育成」分野の第一人者として知られるように。現在も年に30回は全国各地で講演。「看護師一人ひとりがなりたい理想像に向かって自己実現してほしい」と指導にあたる。「その土地の名産品を食べるのが楽しみ。ついついお土産をたくさん買ってしまう」と笑った。

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