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中原区 人物風土記

公開日:2013.07.26

県自動車整備振興会と県自動車整備商工組合の川崎中央支部会長に就任した
万里崎(まりざき)善男さん
下小田中在住 64歳

地域のためにも真剣勝負で



 ○…自動車整備士の教育育成を図る整備振興会と車の部品等を扱う商工組合、併せて84社が加盟する川崎中央支部の会長に就任した。周りからの推薦を受け、「重責な職務だけど、年の功だしやるしかないでしょ」と二つ返事。新年会と総会以外にも会員同士が交流を図るために、「これからは講習会なども開いて、会全体で技術力を高め合っていきたい。必ずそれが顧客サービスにも繋がるはず」と意気込みを語る。



 ○…「街の修理工場にとっては厳しい時代。だからこそ、お客さん一人ひとりが何を求め、何を必要としているかを把握し応えていくことが大切」。それは約40年間経営してきた(株)大和スバル自動車の理念でもある。そんな自動車一筋の人生だが、「もともと車はそこまで好きでは無かったんだけどね」と意外な一言。しかし、「どんな仕事でも、やるからには真剣にやらないと。仕事にとっても、お客様にとっても失礼になるでしょ」ときっぱり。



 ○…宮城県生まれ。高校卒業後、整備工場に就職。その後セールスも経験し、26歳で独立した。親から「すぐ倒産するよ」という冗談交じりの”予測”を覆し、軌道に乗せた大きな要因はセールス時代の顧客だった。「自分を信用し、付いてきてくれた。お客様は本当に神様なんだなって」。そんな親父の背中を見てきた息子から、「跡を継ぎたい」と話があったのは数年前。嬉しさを抑えて掛けた言葉は、「決して甘くはないけど決めたなら貫け」。



 ○…「夢を見る、ということはなかったね」というのも、一日一日現実を見据えて生きてきたからこそ。ただ、毎日願い続けているのは「従業員と家族がいつまでも健康でいること」。スバル本社から好業績な会社に贈られる賞品は、全て従業員に譲っている。「従業員があって自分がいるからね」。そして、「地域があって会社がある」ことを胸に、新会長として、もうひと肌脱ぐつもりだ。

 

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