市政報告 教育は日本を築く礎 川崎市議会議員 松原しげふみ
現在の日本の教育は、教育水準の低下、いじめ問題、教育の格差問題等多くの課題が山積しています。その原因は、親、教師、行政、政界(国・地方)など多岐にわたり、将来の日本を築く子供の教育にたずさわってきた大人の責任も見逃す事はできません。多くの知識や技能を習得した所で、それを用いる人間の人格がしっかりしていないと、結局「オレオレ詐欺」のような、若者が高齢者を騙すゆゆしき事件が多発し社会問題となっています。どのような教育を目指し、どのような国の未来を具現化するかは、グローバル化や高度な情報化等社会の急激な変化の中で将来を見据えた様々な教育施策が盛り込まれた、新学習指導要領から読み取る事ができます。
一方、子供を取りまく教育環境が複雑化、多様化、困難化する中で教職員の多忙化もいまや限界に達しています。文部科学省による教員の勤務時間の把握についての調査によると小中学校共に「報告や点呼、目視などで管理職が確認している」が約7割、「特に何もしていない」が2割、「タイムカード等で通勤の時刻を管理している」が0・1%程度であったとの報告がありました。また、連合総研が実施した調査では、小中学校共に最も多かったのが「出勤簿への捺印」が3割、「タイムカード・PC等の機器により把握」は1割にとどまっている事がわかりました。教職員の正確な勤務時間の把握が行われていない状況が続いています。「学校における働き方改革」を検討している中央教育審議会では答申を前に「今できる事がたくさんある」として提言をまとめ来年度予算に反映させる事になっております。
さて学校教育の中で保護者はどの様に関わっているのでしょうか。関わりの中でPTA活動がその多くを占めていると思います。PTA活動も重要な取り組みであると認識しておりますが、私は保護者が授業に対して、児童・生徒と同じ立場で参加していただく事も
必要であると思います。特に地域の人々や社会で活躍する人々に授業の実施への協力を得る事も非常に効果的であると思います。知識や技能だけでなく、「人格教育」に取り組み、健やかな国家観を育む教育の必要性を強く感じています。そのために、地域の先人、地域に根付く伝統文化、歴史、産業や自然や風土等を題材としたそれらに従事する人や造詣の深い人々の協力を得る事も重要な位置付けと考えます。
8月は追悼の月でもあります。戦後72年が過ぎ歴史認識もそれぞれの年代、それぞれの考え方で見方も異なります。しかし過去の事実は事実として変えることはできませんが、今を生きる私達は過去に対し光を与える事もできるし、影を落すこともできます。戦後教育は何を残し、何を教訓としているのでしょうか。改めて教育の重要性を感じざるを得ません。どのような教育を行っていくかは日本の将来に大きな影響を与える事は必然であり、しっかりした「人格教育」に取りくまなければなりません。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
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4月19日
4月12日