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中原区 人物風土記

公開日:2018.04.06

創立60周年を迎えた、木月一丁目町会の町会長を務める
内田 治彦さん
木月在住 71歳

「お世話する」使命感に燃え

 ○…町会創立60周年の式典には約250人が集まり、親交のあったザ・ワイルドワンズが花を添えた。「多くの方に支えられ町会が存在していることを改めて実感した」と微笑む。会長になり8年。就任当初は町会内の部会間で情報共有ができず、イベントが同日に重なるミスもあった。「協力体制をつくることが地域の連帯感を生む」と訴え、今では役員が率先し、献血、パトロール、季節の行事など黄色いジャンパーを着て取組む。その結束力が町会の強みだ。

 ○…幼い頃からデッサンが好きで展覧会でもたびたび入賞。日大芸術学部ではインテリアを専攻し、卒業後は父親が経営する畳店と共同でインテリア店を立ち上げた。「父親からは『自由にやれよ』って。でも一人っ子だったし跡継ぎしなきゃと思って。父親は私の師匠」。仕事の傍ら地元のボーイスカウトにも尽力してきた。「我が子と一緒に始めてもう40年。子どもは地域の宝。体験学習を通じて精神力の強い子が育つ。青少年育成がやりがい」と力を込める。

 ○…「男子厨房に入らず」だったが、10年前から料理教室に通う。「地域の子たちに料理を食べさせたくて始めたら案外楽しくて。皿洗いをするようになったら妻も喜んでくれているよ」と笑う。二十歳からの趣味はアマチュア無線。「見知らぬ人とその土地の様子を聞けることが魅力」。友人のつてを頼りトンガへ行き、日本に向け交信した経験もある行動派だ。

 ○…今回、全会員に「無事ですカード」を配布した。「震災などが起きても無事ならアピールできるから」と、防犯や福祉を含めた地域を見守るネットワークを構築する。「お世話になる側ではなく、お世話をする側になること。支え合いの良き流れを後世に継いでいきたい」と使命感に燃える。

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