市政レポートNo.114 悪質な事業者による給付費不正請求を追及 みらい川崎市議会議員団 おしもとよしじ
新たな任期で最初の定例会がスタート。私は5つの常任委員会の内、健康福祉委員会“委員長”に就任し、その運営を担う事となりました。そこで早速、前定例会以降に処分が行われた所管局における不祥事案件等について、委員会での丁寧な報告を求めるとともに議会・議員による追及の場を設置、その後の対応を厳しく促した所です。また今定例会では、会派のトップバッターとして『代表質問』に登壇、これら不祥事案件へ更なる是正と改善策を提言しました。
報告によると、二つの障害児通所支援事業者において、給付費の不正請求事案が発覚。前者は、届け出た児童指導員の在籍実態や実務経験証明書の経験日数、学歴等を偽るとともに、人員基準に満たない事を認識しながらその欠如による減算をせず給付費を不正請求。しかも、発覚逃れの偽装工作まで行っています。後者も同様の不正行為と偽装工作に加えて事業所指定から約3年間に渡り、サービス計画を一切作成せず、かつ給付決定保護者に無断で同姓の印鑑を用意・押印するなど非常に悪質です。それぞれの事業者に給付費及び加算金4386万円、1468万円の返還と指定取り消し等の処分が下されています。
本市でも平成24年の児童福祉法改正及び新制度開始以降、障害児・者の事業所数・利用児童数ともに増加傾向にあり、本年4月1日現在の事業所総数は、1167ヶ所にも上ります。これらを指導・監査する職員は、今年4月より1名増員され、5名体制となっていますが、年間監査件数の見込みが90件〜110件程度で、全て一律に監査することが難しい状況です。そこで、今回のような開所3年程度の経験の浅い事業所に対して指導監査を強化するよう促すとともに、今回の発覚経緯が利用児の保護者からの通電である点を踏まえ、保護者に対するサービス内容等への相談窓口や情報提供等の周知徹底を行うよう質すと、指導監査体制の強化は重要とした上で「開所間もない事業所を優先して実地指導を行う他、(中略)より効果的な周知方法について検討して参りたい」旨答弁し、その取り組みを約束しました。今期も議会・議員の役割である行政へのチェック機能を発揮し、既存行政施策の改善並びに新たな提案を積極的に行って参ります。
市議・押本吉司
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3月29日
3月22日