市政報告 環境先進都市・ゴミ処理先進都市、最小ゴミ排出量政令市第一位 川崎市議会議員 松原しげふみ
川崎市民アンケートの調査結果をみると、市民が高く評価しているものの中に「ゴミ処理行政」があります。以前、普通ゴミ収集は週4日で、普通ゴミも事業系のゴミも市が収集しておりました。それまでの普通ゴミ週4日と現況の収集体制を比較すると、その変化は大きなものとなっています。1980年代からの人口増加によりゴミの排出量も増え焼却能力を超え、埋め立て地不足となるため、1990年には「ごみ非常事態」宣言が行われました。普通ゴミ収集日数を一日減らす事による効果は約6億円となり、収集車も減らすことができました。また、排出量が削減された事により、4カ所(浮島処理場・提根処理場・橘処理場・王禅寺処理場)ある処理場も3カ所で対応することが可能となり、10年単位で4カ所の処理場のうち1カ所を建てかえることで、常に3カ所が稼働するゴミ処理体制を作ることができました。この改革により約18億円の節約効果があり、職員数を減らす事にもつながりました。これらの行財政改革の取り組みにより財源を生み出すことができ、その成果の一助として市内小中学校の全普通教室の冷房化も実現しました。
現在本市では循環型社会の構築に向け、市民の皆様や事業者の方々のご協力のもと、分別収集の拡大等、ゴミ減量化や資源化の取り組みを推進しております。ゴミ収集日の削減と減量化・再利用・資源化はワンセットですから、本市のゴミ排出量は人口増が続く中においても着実に成果を上げ、2005年度は一人一日あたりのゴミ排出量が1114グラムであったものが、2017年度には約280グラム減の834グラムとなり、全国20ある政令市の中で川崎市はゴミ排出量の少なさで一位を達成し、国内屈指のゴミ処理先進都市となりました。
その一方で、地球規模で環境汚染が懸念されている海洋プラスチックゴミ問題があります。循環社会の構築に向け取り組みを進めていかなければなりません。が、本市の分別には課題があります。本市の平成30年度の分別率については、空き缶が93%、ペットボトルが91%、空きビンが94%、ミックスペーパーが33%、プラスチック製容器包装が36%となっています。近隣都市と比較すると、紙類については各都市で収集方法が異なる為、比較は難しいところもありますが、空きビン、ペットボトル、空き缶については概ね80%〜95%、プラスチック製容器包装は35%〜60%との事であります。取り組みの進んでいる都市は分別率が60%となっており、本市の分別は十分とは言えない状況にあります。下表の通り、本市のプラスチック製容器包装の平成30年度年間収集量は1万2723トンで、収集運搬委託数は6億9546万9千円でありました。残念ながらリサイクル率は決して良好とは言えない状況であります。新しい令和の時代を分別排出の徹底やゴミの発生抑制・再利用と取り組みを進めていきましょう。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
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4月26日
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