川崎市は現在、道路・公園で器物の損傷を見つけたらすぐに通報できる仕組みの実証実験を行っている。受付件数は開始約3カ月で24件に留まっており、効果や課題検証のため終了となる3月末まで利用を呼び掛けている。
通報対象は、舗装のはがれや道路の陥没、カーブミラーや標識、防護柵の損傷など道路に関するもののほか、公園の遊具や水飲み場、河川の護岸損傷など。昨年11月20日から実験開始し、スマートフォンやパソコンからメールフォームで通報を24時間受付けている。期限は3月31日まで。
これまで、公共物の損傷通報は各区にある道路公園センターへ電話受付のみだった。受付時間も平日の午前8時30分から午後5時15分までだったため、土日や祝日などは市民が発見してもすぐに通報できなかった。
実証実験の受付件数は、2月29日時点で市内から24件の通報があり、中原区からは5件だった。電話受付のみだった2018年度の受付総件数は約2万7000件。今回の実験は市の担当者の予想よりも少なく、このままでは検証も難しい可能性がある。また、利用者から「画像は送れないのか」「位置情報もデータで送りたい」などという声があるほか、生活者にとっては私道と国道など、簡単には管理者を見分けられない場所もあるなどの課題もある。
担当者は「市の管轄ではない損傷の通報に関しても、警察や担当部署へ引継いでいる。自転車やオートバイの転倒の原因になったり、遊具の劣化は幼児の命に関わる事故につながる可能性もある。皆さんに協力してもらい、早期に対応していきたい」と話している。
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