神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2020年4月3日 エリアトップへ

下小田中の販売店・野中さん 新聞たまり異変に気付く 人命救助で市から感謝状

社会

公開:2020年4月3日

  • X
  • LINE
  • hatena
感謝状を手に笑顔の野中さん
感謝状を手に笑顔の野中さん

 業務中に訪問先で高齢者の異変を察知し、人命救助につなげたとして、3月27日、福田紀彦川崎市長は東京新聞武蔵小杉専売所(下小田中)の野中弘美所長(62)に感謝状を贈呈した。

 野中さんは昨年8月、配達先の独り暮らしの高齢者宅で新聞が3日以上溜まっていることに異変を感じ、中原区役所へ連絡。区職員と地域包括支援センターの職員が駆け付け、熱中症の疑いのある高齢者を保護。その後、医療機関で一命をとりとめた。福田市長は「微細な変化に気づいていただき人命救助につながった。独居老人が増えると思うので、皆さんの取り組みが安心感につながる」と称えた。

地域見守りは「使命」

 野中さんが下小田中に販売所を構えたのは12年前。地域に愛される販売所になるために「笑顔」と「挨拶」を心掛けた。8年前には、川崎市が民間事業者と締結する地域見守りネットワーク事業に加盟。新聞配達の業務と並行して、地域の見守り活動を始めた。

 転換点となったのは5年前。新聞配達中、朝3時にも関わらず配達先の家の扉が全開で、奥に倒れている高齢者の姿が見えた。すぐに警察に通報。後に死亡を聞かされた。野中さんは「訪問時によくお話していた方。ショックだった」と悲しみをにじませる。以降、地域の見守り活動は自身の「使命」だと、一層力を入れるようになった。

 同販売所のスタッフは野中さん含め9人。「高齢者への声かけ」と「異変の共有」は全員の共通意識だ。月一の集金時や契約更新時にはコミュニケーションの時間を設け、「暑いときはクーラーをつけて」「最近、振り込め詐欺が起こってるよ」「風が強いときは自転車は押して歩いて」と会話の中で注意を促す。また、市内の東京新聞販売店40店舗の月一の定例会でも各地域の事例を共有。「地域があっての新聞配達。各自がアンテナを張り、異変にはすぐに対応する」。販売員が一丸となって、地域の安全を見守っている。

 「地域を任されていることに感謝さえ感じる」と野中さん。「これからも使命を全うしていきたい」と力強く話した。

 なお、麻生区、川崎区、宮前区の事業者にも人命救助に貢献したとして感謝状が贈られた。

下小田中の販売店
下小田中の販売店

中原区版のローカルニュース最新6

女性活躍推進の課題とは

国際女性デー

女性活躍推進の課題とは

市職員、佐藤さんに聞く

3月29日

南渡田から事業開始

京浜地区土地利用転換 JFEスチール

南渡田から事業開始

3月29日

新副市長に三田村氏

新副市長に三田村氏

環境局長

3月29日

危機回避へ「デジタル化」

指定都市市長会シンポジウム

危機回避へ「デジタル化」

福田市長らが意見交換

3月29日

完成内覧会に350人

ごみ処理施設「橘センター」 高津区

完成内覧会に350人

3月27日

川崎駅前で出陣式

横浜DeNAベイスターズ

川崎駅前で出陣式

エースやルーキーが抱負語る

3月26日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月29日0:00更新

  • 3月22日0:00更新

  • 3月15日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook