西中原中学校でこのほど、桃の木「白鳳(はくほう)」が実をつけた。昨年2月に二ヶ領用水・桃の会(松原成文会長)から寄贈されて植樹したもの。約1年半で熟した実を10個以上つけるまでに育った。
実ったのはコロナ禍での休校中。久しぶりに登校すると実がついていたという。生徒会長の石川朱翼(あげは)さんは「植樹のとき、順調にいっても3年はかかると言われていたから、実りが早くて驚いた。卒業までに見られてうれしい」と話す。皮むきに苦戦しながら桃を食べた石川さんらは「甘くていい香り」「自分たちの学校で育った桃だからよりおいしく感じる」と笑みを浮かべた。
寄贈の目的は、大正から昭和にかけて中原区が桃の一大産地だったことを若い世代に知ってもらい、後世に繋げること。松原会長は「生徒が大切に手入れしてくれたおかげで予定より早く育ったんだと思う」と話した。