中原区版 掲載号:2021年4月30日号 エリアトップへ

伝統の味、守り抜く 創業150余年、福来醤油

文化

掲載号:2021年4月30日号

  • LINE
  • hatena
5代目の喜久雄さん(右)と弟の光太朗さん
5代目の喜久雄さん(右)と弟の光太朗さん

 川崎市内に残る唯一の醤油醸造所・福来醤油(井田)。5代目の三田喜久雄さん(89)が弟の光太朗さん(79)とともに創業150余年の歴史を守っている。

 前身は、1868年(明治元年)に創業した安藤醤油。喜久雄さんらの父の実家で、福来醤油の隣に工場を構えていたという。だが、1923年の関東大震災で損壊。安藤醤油は廃業したが、父が引き継ぐ形で、嫁ぎ先の三田家で福来醤油を開いたという。

 喜久雄さんら兄弟にとって幼い頃から醤油づくりは身近。喜久雄さんは法政二高を卒業後、大学進学を望みながらも、「下には7人の弟と妹がいて親父の苦労を見ていたから、支えたかった」と家業に入った。父の背中を見て醤油づくりに励む日々。「(原料の)麹は生き物。発酵には温度が大切だから夜中も何度も起きて調節して。楽しくはないけど、性に合っておもしろかった」とすぐにのめり込み、20代半ばで経営を受け継いだ。

 数年後には光太朗さんも手伝うようになり、ピーク時は6人ほどの従業員も抱えていたという。光太朗さんは「朝7時に起きて働き詰め。20代は休みなしだったけど、それが当たり前だった」と話す。

求める人のため

 全盛期は、神奈川県内で約30軒、川崎市内でも5軒ほどの醤油醸造所があったが、高齢化とともに次々に廃業。そうした中でも二人は、「遠方から買いに来てくれる人もいるからやめられないよ」と口をそろえる。

 井田の工場では現在、近年人気の高い中華スープや餃子のタレの加工を中心に扱っている。喜久雄さんは「成り行きで気づけば60年。せっかく父が作った工場。私がやれるうちは続けていきたい」と話した。

中原区版のローカルニュース最新6

水の循環「意識して」

等々力水処理センター

水の循環「意識して」 教育

児童の作品約530点

10月22日号

市民の健康願い寄付金

市民の健康願い寄付金 社会

明治安田生命が市に171万円

10月22日号

『川崎の町名』改訂へ

『川崎の町名』改訂へ 社会

24年の刊行目指す

10月22日号

「こどものまち」を撮影

ミニカワサキ

「こどものまち」を撮影 教育

11月上旬に公開予定

10月22日号

住宅地が回復傾向に

中原区基準地価

住宅地が回復傾向に 経済

9地点中8地点で上昇

10月22日号

「川崎ゆかり」集結

なかはら寄席

「川崎ゆかり」集結 文化

11月5日、桂米多朗さん企画

10月22日号

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 10月22日0:00更新

  • 10月8日0:00更新

  • 9月3日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2021年10月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook