区選抜の女子学童野球チーム「中原ルーキーズ」出身の中学生5人が、大田区で活動する「城南鵬翔クラブ」で成長を見せている。2019年に江戸川区球場などで行われた全日本女子軟式野球学生選手権大会・中高生の部で優勝した実力あるクラブ。昨年の秋季関東大会でも準優勝し、今夏の全国大会への切符も手にしている。
「今まで頑張ってきた練習の成果を発揮して実力を出し切りたい」と話すのは、副キャプテンを務める八尾叶美さん(住吉中3年/写真中央)。安定した守備と走塁が持ち味で、小学生時代には県選抜に選ばれたことも。ソフトボール経験者だが、自分の俊足を生かせる野球を選んだ。後輩が増えた今年は、気づいたアドバイスをすぐに伝えるよう心掛けている。
「心ひとつ」を合言葉に日々練習に励む同クラブは現在44人が所属。大所帯ながら「みんな仲がいい。練習も全員で声を出して盛り上げている」と5人は口を揃える。チームの良いところは「ここぞという時に打てる先輩たち」と話す中野友美さん(平間中2年/右から2番目)。中野さんが思う勝負強さの秘訣は「基礎的な自主練を個人で続けている」ところ。練習がない日には、素振りや筋トレなど自主練する選手が多く、中野さん自身も自分に厳しく取り組んでいる。
サードでレギュラーを狙うのは水谷莉乃羽さん(玉川中2年/右端)”ガッツを感じさせる”ショートバウンドの処理が得意で、「いいプレーした時のグローブタッチが嬉しい」とはにかむ。
小学生時代に球速105キロを記録したピッチャーの久木留結さん(今井中2年/左から2番目)は「思いっきり投げるのが好き。速い球を投げたい」と話す。目標は115キロ。監督も認める実力だ。久木留さんと共に県選抜経験者で、秋季関東大会でレギュラー出場した中尾佳来さん(桐光学園2年/左端)は、次代のまとめ役が期待されている左バッター。「うちは打つチームだから、打撃をもっと頑張りたい」と話した。
純粋にプレーを楽しむ
5人に通じるのは「女子野球があることをもっと知ってほしい。女子が野球をやることが当たり前になってほしい」という思い。
同クラブの関孔輝監督は5人を「野球に対して真面目で一生懸命」と評する。女子野球は男子と比べ目指す大舞台が少ない分、続ける難しさがあるという。「その分、プレーを純粋に楽しんでいるように感じる。野球の原点ですね」と関監督。
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