子どもの権利条約フォーラム2021inかわさきの実行委員長を務めた 高尾 知永(ともえ)さん 中丸子在住 18歳
「地元愛」から広がる未来
○...市子どもの権利条例ができて20年となった今年、川崎でフォーラムが開催された。条例を多くの人に知ってもらおうと1年かけて大人と子ども実行委員会の架け橋として準備を進め、今月上旬に約千人の動員で終えた。「フォーラムはきっかけに過ぎない。参加者も主催側も次に何ができるかが大切。次は条例内容一つひとつを深堀りするイベントができたら」
○...下沼部小6年のとき、教師の紹介で、子ども目線でまちづくりを考える中原区の子ども会議に加わった。市外の中高一貫校に進学後も継続。年に一度のイベント企画を通して、多くの大人と交流した。「学校では学力がないと意見が通らないけど、地域の人たちは関係なく私の話を聞いてくれた。地域が居場所になった」。子どもの権利を意識したのは中学3年の時。市内で起きた子どもの殺傷事件を知り、生きることさえ選択できない同年代がいることに衝撃を受けた。「それまで権利は当たり前にあるものだと思い込んでいた」
○...最近はメディアの取材を受けることもしばしば。「活動内容をよく分かっていなかった両親も記事を読んで腑に落ちたみたい。父とは地域課題を議論するようになった」と家族の理解を感じる。活動に身を投じながらも放課後に友人と遊ぶのが楽しみで、アイドルに熱中する「普通の高校生です」とはにかむ。
○...将来は「地域づくりに関わっていたい」と漠然とビジョンを描く。来春からは大学で地域デザインを学ぶ。活動では、中原区を超え川崎市全体を知っていくつもり。「中原区は便利なだけじゃなく人が温かいまち。それを知ってもらい、区民の愛着を育む活動がしたい。そのために今は自分の視野を広げるとき」。地元を思う気持ちが未来を広げる。
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4月26日
4月19日