中原区 人物風土記
公開日:2022.03.11
日本最大の生徒数を誇る、西中原中学校の校長を務めて6年になる
安部 賢一さん
中原区在勤 63歳
虚心坦懐「生徒のため」
○…「校歌の伴奏が流れると、生徒と教員が自然に肩を組んで歌う姿には、驚きと感動で涙が出ましたね」。6年前、赴任した時に感じたのは生徒の母校愛の強さ。その愛情は卒業生や地域からも伝わった。日本最大の生徒数。雑にならず一人ひとりに行き届く教育を掲げ、取り組んできた。「生徒や学校を思いやる皆さんの協力があってこそ。感謝しかない」
○…教育を提供し続ける、という信念はコロナ禍も変えなかった。「体育祭や修学旅行も実行しよう」。それに応えたのは教員ら。向き合わない組体操、一人ずつアクリル板で仕切った合唱祭―。次々と生まれる斬新な発想に「生徒を思う教員の底力を感じた」。卒業アルバムに加えられた「コロナのページ」にも目を細める。「あえてコロナを思い出の一つにしようという逆転の発想。まさにコロナによって、ありきたりでなくイノベーションが生まれた表れ」と笑みを見せる。
○…山形県南陽市生まれ。大学で上京し、薬品会社に就職。転職したデパートでは理系を理由にプラネタリウムの解説員に。「知り合いを通じ、川崎市青少年科学館からアルバイトを頼まれたことが今の縁」。天体観測への興味は深まり、日食観測隊として海外に足を運んだり、八ヶ岳で仲間と観測小屋を作ったり。市の教員試験に合格し「いずれ職員として科学館に戻ろう」との思惑もあったが「教員の方が楽しくなって」と苦笑い。
○…けがを案じ、部活動は一律月曜休みに。不登校への対応や女子生徒への配慮など、全ては虚心坦懐に教育と向き合うこと。「学校は『金太郎飴』を作る所ではない。枠組みの中で独自性や特色のある環境を作ることが大切かな」。謙虚に、かつ真剣なまなざしで教育現場を見つめ続ける。
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