中原区に川崎工場のある富士通(株)が8月26日、市内の小中学生8人に同社の最先端技術や受け継がれる「挑戦」する精神の大切さを伝えた。市が主催する「かわさきジュニアベンチャースクール」の一環。社会課題の解決などを学ぶ子どもたちが熱心に耳を傾けた。
小中学生を対象とし、将来の産業界を担い世界で活躍できる人材育成を目的とする「かわさきジュニアベンチャースクール」。同社は、研究や社会課題の解決について専門家から生の声を聞き学ぶ特別講座として参加した。
この日は、川崎工場を訪れた子どもたちに対し社員が講師を務めた。人材育成などを担当する川高美由紀さんは、「人工知能(AI)技術」や「スーパーコンピューター」を使った取り組みを説明。また歴代社長による「ともかくやってみろ」「失敗は尊い経験」といった言葉を引用し、挑戦することの大切さを伝えた。
また、AI映像認識などの開発に携わる三浦真樹さんは、車の写真から車名を認識するシステム作りのプロジェクトを紹介。「難しいことにもチャレンジし、失敗の繰り返しが成功につながった」と話した。
子どもたちは、同社を代表する製品や技術が展示されるテクノロジーホールも見学。1945年製の電話機や世界最古のコンピューターと言われるリレー式科学用計算機などの製品を見ると、メモを取るなど興味津々だった。電話のかけ方では、受話器を外してからダイヤルを回すと説明されると、「そうなんだ」と珍しい様子だった。
参加した伊藤範さん(下小田中小6年)は「いろいろな技術に触れ、開発者の話を聞くことができ楽しかった。自分は水泳が苦手だが、失敗を繰り返し学んだ話を聞き、何回も練習してみようと思った」と話した。市の担当者は「子どもたちは失敗しても諦めないといった大切なことを学べとても有意義だった」とコメントした。
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