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公開日：2023.06.09
川崎市
指定喫煙所 改修を検討
10カ所 留意事項満たさず
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武蔵小杉駅横須賀線口駅前広場の喫煙所(左)と目安を満たさない東口駅前広場の喫煙所
川崎市は、市内駅周辺の屋外指定喫煙場所の一部で改修を検討している。14カ所のうち、厚生労働省が求める留意事項を満たしていない10カ所が対象。受動喫煙に関する苦情の増加を受け、対応を模索していく。
厚労省は、屋外の喫煙場所設置の目安として「人通りの多い方向に、たばこの煙が容易に漏れ出ないようにする」ことを求めている。パーテーション型の場合は「高さ２〜３メートルの壁」「出入り口に方向転換のためのクランクがある」などを具体例として挙げる。しかし、市内に設置された14カ所の屋外指定喫煙場所で、この目安を満たすのは４カ所のみ。残りの10カ所は、クランクや天井、天井の勾配がないなど留意事項を満たしていない。
新百合ヶ丘駅前や川崎駅東口の指定喫煙場所は、バスロータリー、タクシー乗り場に隣接しており「待っている際の煙が気になる」などの声が利用者から挙がる。市や区には「パーテーションの外で喫煙している人がいる」などを含めた苦情が月に２〜３件あるほか、市議会にも陳情が寄せられているという。
こうした状況を受けて市は、パーテーションの提供元であるＪＴ（日本たばこ産業（株））と協議し、改修について模索。特に苦情が増えている新百合ヶ丘駅前を優先する意向で、市担当者は「全てを一斉に改修するのは難しい。パーテーションの形状、場所、広さも含めて検討していきたい」と話す。加えて「再開発などで代替場所がない場合以外は、今のところ撤去は考えていない」と方向性を語る。
市は、２００６年に「川崎市路上喫煙の防止に関する条例」を施行。人通りの多い主要駅周辺の７地区を「路上喫煙防止重点区域」に指定し、区域内では指定喫煙場所以外での喫煙を禁止。14カ所の指定喫煙場所を設けている。中原区では、武蔵小杉駅周辺を重点区域に指定。３カ所の指定喫煙所が設置され、このうち横須賀線口駅前広場の喫煙所のみが厚労省の目安を満たしており、東口駅前広場が最も簡易的なつくりとなっている。
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