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公開日:2023.08.11

舞台は川崎南部
ハルモニの生活史映画化
15日、総合自治会館で上映

  • 完成した映画のポスター

 市ふれあい館(川崎区)の識字学級に通う在日韓国・朝鮮人ハルモニ(おばあちゃん)を追ったドキュメンタリー映画『アリラン ラプソディ〜海を越えたハルモニたち〜』が8月15日(火)に総合自治会館(小杉町)で上映される。

 映画は金聖雄(キムソンウン)監督が製作。今冬の劇場公開に先駆け、物語の舞台である川崎市で上映会を開催しようと、市民有志が実行委員会を立ち上げ実現。

 作品は、在日コリアンの集住する川崎区桜本地域に集い、老いた今を力強く生きるハルモニたちの生活に寄り添いながら、思いを描く。植民地支配の最中、職や生活の場を求め来日したハルモニらは、差別など理不尽な扱いを受けた。実行委員長の三浦知人さんによると、ハルモニたちが文字を学び、作文を書き、絵を描くなど、今を力いっぱい生きる活動が始められて25年が経過したという。2015年には『平和が一番』と訴え、桜本商店街で地域の人たちとデモ行進を行うと、それを契機にヘイト団体が「殺せ」といったヘイトスピーチを叫び、襲い掛かるようにやってきた。三浦さんは「差別のない世の中を求めてきたのに、社会は大きくゆがんだ」と指摘。「川崎南部で差別と戦争の時代を力いっぱい生き抜いたハルモニたちが、老いの今を過ごしていることにはじめて気づかれる人もいると思う。戦中、戦後の大変な労働で『川崎の発展』を支えてきた在日コリアンの生活史は、まぎれもなく川崎の地域史に刻まれるべき大きな足跡を残してきた」と述べる。三浦さんは、ハルモニたちの歩んだ経験知に触れ、歴史を追体験することは、これからの共生社会を生きる主体として、大変有意義であるとも強調する。

 上映会には金聖雄監督とハルモニが登壇し、トークショーを行う。15日(火)の川崎市総合自治会館は午後2時〜、午後6時〜の2回、21日(月)の川崎市アートセンター アルテリオ映像館(麻生区)は午後2時〜、午後6時〜の2回。開場時間は各30分前。チケットは前売り1300円、当日1500円。予約は同映画公式サイト(https://arirangrhapsody.com/)から。(問)三浦さん【電話】080・4656・6014

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