市政レポートNo.170 川崎市、排水ポンプ車「運用が不十分」認める みらい川崎市議会議員団 副団長(政策調査担当) おしもとよしじ
台風10号に伴う大雨が予想された8月29日夜半から30日未明にかけて各排水樋管に配置されるはずの排水ポンプ車について、手順通りに運用されていなかった事実が私の議会調査により判明しました。
我が会派がこの事実を代表質問にて追及すると「今回の降雨は、予報と大きく異なり田園調布上水位観測所では、3時間で3・7mの急激な水位上昇があった為、各排水樋管のゲート操作の判断水位である付近最低地盤高マイナス1・0mに達した際に排水ポンプ車配置が困難となり、山王及び諏訪排水樋管では、配置が追い付かなかった事。また、宮内排水樋管では協力業者への参集指示がなかった事、宇奈根排水樋管では協力事業者に連絡が取れなかった事により配置が出来ず、手順通りの運用が不十分となり排水樋管周辺地域の皆様に不安を与えた事は、反省すべき点であり大変重く受け止めている」旨、答弁した上、再発防止策を質すと「(各樋管での対応を)早期に検証し、マニュアルなどの改訂に繋げるとともに協力業者の緊急連絡体制に係る仕様の見直し、協力業者や職員に対するマニュアルの説明会実施、参集から排水作業までの一連の訓練実施など危機管理体制の強化に取り組む」と改善を約束しました。
流向流速計に誤表示も
また、各排水樋管情報が掲載された上下水道局HPにおいて、山王排水樋管の流向流速計が目視では河川への排出を示す『順流』であるにも関わらず、継続して河川からの『逆流』が表示される事案も当日発生。生命や財産に関わる防災関連情報は、大変重要であり原因究明と今後の改善など対応状況を質すと「原因は、現在、計測器メーカーと情報システムの設計事業者で調査を進めている」とし、「市民の皆様に誤った情報を提供することがないよう表示方法等の改善に向けた検討を進める」としました。
令和元年東日本台風の教訓を初めて実践することになった今回、本市の危機管理意識の希薄さが改めて浮き彫りとなりました。今事案を更なる教訓として本市対応を強く求めて参ります。
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