「川崎市大山街道ふるさと館」の館長に就任した 服部 隆博さん 高津区在勤 64歳
「歴史宝庫」の伝道師
○…大山街道の歴史や民俗などに関する資料の保存、展示を目的とする「川崎市大山街道ふるさと館」(高津区)の館長に就任した。これまで、川崎市教育委員会や市民ミュージアムで仕事をしてきたが、施設のトップを務めるのは今回が初めて。培ってきた豊富な経験を生かし「多くの人が興味を持つような、魅力あふれる場所にしていきたい」と熱意を見せる。
○…愛知県出身。徳川家康を輩出した岡崎市にほど近い場所で育ち、幼い頃から歴史に興味を持っていた。中学生の時、旧石器時代の遺跡発掘に尽力した考古学者に憧れ、大学は明治大学の文学部考古学専攻に進む。各所の遺跡発掘や調査に関わった。川崎市の教育委員会に入庁後は、地域の歴史や文化遺産を調査・保存する文化財課に奉職。橘樹官衙遺跡群など、市内の遺跡発掘にも大きく貢献した。「この場所で働くことになったのも、遺跡たちのおぼしめしなのだと思う」
○…家庭では、妻や娘との時間を大切にしており、時間を見つけてはドライブや食事に出掛け、家族の絆を育んでいる。趣味は、30年以上続けている家庭菜園。「農薬は一切使わず、手間暇かけて育てた野菜は、何よりも活力の源です」と、穏やかな表情で語る。
○…「さまざまな遺跡や史跡がある歴史の宝庫」と、川崎市を表す。多くの人にその魅力を再認識してもらう伝道師的な役割を担うべく、アイデアは枚挙にいとまがない様子。近隣からの出土品や昔懐かしい昭和の頃の生活道具を展示して来場者に時代ごとに思いをはせてもらい、脳の活性化を促すような企画展の開催などを視野に入れる。「地域の人がこの町に誇りを持てるような企画をスタッフと共に実行していければ」と、力強く語った。
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7月4日
6月27日