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公開日:2026.02.06

神奈川県社会復帰援護会
精神障害者を支えて50年
「人に寄り添い、共に歩む」

  • 藤田代表理事(中央)と記念誌を手にする利用者

    藤田代表理事(中央)と記念誌を手にする利用者

 精神障害者の社会復帰の促進、自立と社会参加を図るための地域活動支援センターなどを運営する「公益財団法人神奈川県社会復帰援護会」(井田中ノ町、藤田千鶴代表理事)が、このほど設立から50周年を迎えた。「人に寄り添い、共に歩む」の理念のもと、精神障害者が地域で安心して暮らせるための活動を続けて半世紀。藤田代表理事は「地域と共に精神障害者とその家族の支援を続けていきたい」と今後の展望を語る。

 同団体は、1976年に「財団法人神奈川県社会復帰援護会」として設立。精神障害者の社会復帰を支援する全国初の民間団体「川崎市社会復帰医療センター」が発足したことを受けて、精神障害者が地域で活動できる場所を提供しようと発足した。2011年に公益財団法人へ移行した。

 設立当初、精神疾患があると入院生活が主だったという。同会の目的は、地域で自分らしい生活を取り戻し、安心して暮らせる居場所をつくること。福祉工場の設立推進、利用者の相談受付、ボランティア育成を事業目標に掲げ、84年に援護会作業所(現・オアシス井田)を設立した。藤田代表理事は「精神障害者の社会復帰をするための作業所の開設は地域に受け入れられるのが難しい。50年前に、井田の地で受け入れてもらえたことで援護会の道が開けた」と思いを馳せる。

 以降、地域活動支援センターを3施設、就労継続支援B型事業所、相談支援事業所を開設するなど、事業を展開してきた。「時代と共に福祉や医療の制度が整ってきた」と話す。その一方で、「障害のある人はその制度の中で分離されることもある。だからこそ、地域とつながり、自分たちが住んでいるところで自己実現できる場所が必要。この場所を多くの人に知ってもらえれば」と今後の課題を語る。

歩み記した記念誌作成

 1月14日には、県や市の職員、町会などの来賓、関係者ら約80人が出席してエポックなかはらで記念式典が開催された。そこで出席者に配布されたのが、「道程」をテーマにした50周年記念誌だ。これまでの会の歩みや、運営する地域活動支援センターなどの紹介、歴代の理事によるメッセージや対談などが掲載されている。表紙などに使われているイラストは、利用者からの公募で選ばれたもので、作品の発表の場にもなった。

 藤田代表理事は「地域の方々の支援、協力で歩んでこれた。同時に、関係者の満ち溢れたボランティア精神で運営してきた。その情熱を受け継ぎながら、若手職員の確保と育成、65歳以上の利用者に対して高齢者福祉サービスへのスムーズな移行支援を行っていきたい」と今後について語る。続けて「特定の人だけでなく、地域で孤立している人や居場所のない人が誰でも利用できる、開かれた場所にしていきたい。利用者がそれぞれの才能を活かして自己実現できるような、多様な機会を提供し続けたい」と新たな歩みを始めた。

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