連載96 消防団の活動PRに広報誌を みらい川崎市議会議員団 こば りか子
みなさんは、消防団をご存じですか?
消防団は市町村の非常備の消防機関です。消防団員は他の本業を持ちながら、権限と責任を有する非常勤特別職の地方公務員として、「自らの地域は自ら守る」という精神に基づき、消防防災活動を行っています。みなさんのご近所さんにも消防団員を務めている方がおられると思います。
ところが消防団員充足率は、市全体で令和元年が84.3%でしたが、令和4年4月1日時点では、79.3%と下降傾向となっています。長引くコロナ禍の影響により、操法大会は中止が続き、訓練さえ実施できない状況が続いていることから、団員の士気や技術力の低下を懸念する声も聞かれます。そこで、消防団員の充足率向上を図るため、消防団の存在や活動内容を詳細に知っていただくことができる有効なツールとして広報誌の活用を議会で提案しました。消防団広報誌について調査したところ、発行回数や部数、費用負担について、団によって様々であることがわかりました。
消防団員の充足率向上は喫緊の課題であることから、各団が発行する「顔の見える広報誌」で団員の様子や活動状況を定期的に知る方が親近感も得られ、効果が高いと考えます。そこで、各団に支給されている消防団活動補助金について調べたところ、現員数で支給されているうえ、使途は概ね決まっていることから、これを活用した広報誌制作は難しいと考え、各団が独自の広報誌を同じような部数と回数発行できるように広報誌制作費用を新設するべきと考え質しました。市消防局によると「消防団活動補助金の需用費を活用し制作することも可能ですが、より使途を明確にするための科目の新設について検討する」とのことでした。
消防団は、各区だけでなく、地域や班によっても個性があります。そこで活動する方々の顔や活動内容を「見える化」することで、興味関心を持つ新たな人材が増えることを期待したいと思います。
Jアラート訓練の実施について
ところで、8月10日、11月16日、令和5年2月15日に、Jアラート(全国瞬時警報システム)の全国一斉情報伝達試験が実施されます。
Jアラートとは、地震や津波等の災害や、ミサイルの発射等、時間的余裕のない事態対処に際して住民への伝達を即座に行うためのものです。ご承知の通り神奈川県は、沖縄県に次いで基地の多い自治体であり、特に麻生区はオスプレイ等、厚木や横田基地等で離発着する軍用機や軍用ヘリコプターが自宅上空を飛ぶ機会が度々あります。昨今のウクライナ情勢を鑑みれば、Jアラートの特殊なサイレン音に不安を覚える住民が出ることも想定されるため、防災無線を活用した事前告知の実施を提案したところ、実現することになりました。
最初の伝達試験は、8月10日です。まだ事前告知の日程は未定です。もし、この事前周知が、お近くの防災無線から聞こえなかった場合は、ご一報ください。
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