川崎区・藤崎町内会(岩瀬憲一会長)の町内会館がこのたび、50年ぶりに全面改築された。それに伴い13日、新会館の開館式が行われた。同町内会の岩瀬会長はあいさつの中で「町民の親睦作りの場、災害時の町民避難所補完の場となれば」と話し、町内会の新しい活動拠点となることに期待を寄せた。
2010年4月の定期総会で本格的な計画が立ち上がって以来、町内会役員が中心となり、土地や設計に関する調査や住民説明会の開催を行ってきた。昨年は資金集めにも奔走。各家庭を回って寄付金を集め、約7000万円かかった建設費のうち、積み立て等を除く約3000万円を賄った。
完成した建物は設計鉄骨2階建てで東日本大震災級の揺れでも倒壊しない。液状化対策として地底10mの深さまで13本の鋼管杭も入れた。
女性役員からの要望を受けて1階にオープンキッチンを設備。町内会の会食会等で積極的に利用する予定だ。2階は約75平方メートルの会議室兼多目的室。定期総会や地域団体の活動の場として使用される。
会館前にたたずむ「願掛け地蔵尊」のお堂と台座も新しく作り直された。地蔵はおよそ230年前に起きた「天明の大飢饉」の際に、死者の弔いや豊作を祈って建立されたもの。日ごろから近隣の住民が参拝に訪れるなど「藤崎のシンボル」ともなっている。
近くで和菓子屋を営む阿部房子さん(70)は「自分もよく拝みに行く。会館と一緒にお堂も新しくなってうれしい」と話していた。
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