幸区の小倉町内会連合会が地域猫活動に取り組み始めている。猫好きな人、野良猫の被害に悩む人など立場の違いもあり、地域一丸となり活動を行うには課題もあるが、少しずつ前に進んでいる。
地域猫活動は野良猫によるフンや鳴き声などの問題解決のため、地域住民の理解のもと、不妊去勢手術やエサの管理により適正に猫を管理する取り組みで、1997年に横浜市磯子区で始まったとされる。
小倉地区で飼い主のいない猫対策が始まったのは昨年8月ごろから。隣接する横浜市鶴見区江ケ崎町で地域猫活動を行う人から「幸区から猫が入ってきて困っているので何とかして欲しい」という要望を受けたことがきっかけだ。
小倉中町内会の土倉護曜会長が中心となり、8月から今年1月まで、小倉地区の5町内会で住民に対し、飼い主のいない猫について、アンケートで実態調査を行った。同じ猫の重複の可能性もあるが、地域内で226匹の確認ができた。
今後、地域猫活動を進めていくには、猫好きで餌やり等をしている人の協力が欠かせない。「自費で手術を行っている人もいるが、中には殺処分されるのではと勘違いをしている人もいる。そういう人と仲良くなって趣旨を理解してもらい、一緒に活動していきたい」と土倉会長は話す。
まず要望のあった江ヶ崎町と隣接する小倉南町内会地域から取り組んでいく考えだ。そのうえで町連が目指すのが、川崎市が今年8月に導入した地域猫活動支援をする「サポーター登録制度」だ。
サポーター登録に壁
同制度は活動を行うにあたり、負担となる不妊去勢手術費用の補助(メス6000円、オス4000円)を行うほか、市動物愛護センターでの手術が無料となる。しかしサポーター登録に必要な対象猫のリスト化の条件が厳しく、まだ登録には至っていない。
土倉会長は「区役所の衛生課の職員が町連の役員に地域猫活動についてのレクチャーをするなど、地域内での活動への理解は進んでいる。今はまだ実態把握という第一段階に過ぎないので早くサポーター登録をし、実践に移りたい」と語った。
市によると現在市内で2グループがサポーター登録をしている。
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