田島地区商店街連合会会長に5月28日付で就任した 渡辺正さん 川崎区桜本在住 78歳
柔和な笑顔 秘めた意思
○…約45年前のスーパーマーケット進出阻止運動は、田島地区の商店主たちが一丸となった原点だ。自身は青年商店主として参加。「メーデーにまで参加したよ。出店反対のデモ行進を行ったんだ」。3年余りの闘いの末、スーパーマーケットは出店を断念した。田島商店街連合会が確立したのもこれがきっかけだった。
○…当時を思い出すには訳がある。最盛期には200超あった田島地区の加盟商店数だが、今では約60にまで減少し、商店会の数も4となった。商店街をめぐる厳しい状況の中での連合会会長就任。「こういうときこそ、会員の結束を固めることが大切」と力を込める。「和」をモットーに「田島地区発展のために頑張っていきたい」が抱負だ。
○…桜本で5人きょうだいの末っ子として生まれ、東桜本小、桜本中学校に通った。「数学好きで頭が良かったよ」と懐かしそうに、少し自慢げな様子。父親は地元町内会の設立に尽力し、副会長を務めた。自身は商店街活動で地域に恩返ししようと30代前半から桜本商店街で汗を流してきた。道路改修や街路灯の設置などに力を注いだ。名物イベント「日本のまつり」を取り仕切ったことも懐かしい思い出だ。
○…東京オリンピックが開かれた1964年、10歳離れた2番目の兄と桜本で(有)イサム電気商会を開業し、16型のカラーテレビの販売に勤しんだ。電話一本で修理にかけつけ、地域からの信頼を培ってきた。今でこそ重労働は息子に託すが、フットワークの軽さは健在で、照明器具の取り付けなどに向かう。「昔から住んでいる人であれば、桜本1、2丁目、藤崎あたりなら、自宅の見当が付くよ」。85歳まで店頭に立つことを目標に掲げる。
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7月4日
6月27日