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ノジマ相模原ライズ 須永恭通前HC 植え付けた勝利への姿勢 チームと共に歩んだ9年 

スポーツ

公開:2020年3月5日

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 アメリカンフットボールの日本最高峰・XリーグのX1スーパーに所属するノジマ相模原ライズの指揮官としてチームを率いて9年。ヘッドコーチ(HC)を務めた須永恭通(たかゆき)氏が2月にライズを去り、中央大学アメリカンフットボール部のHCとして新たな道に進むことになった。須永氏は本紙取材に対し、これまでの足跡を振り返るとともに、自身の今後にかける思い、期待感をにじませた。

 退任が正式に発表された2月の記者会見。須永氏はチームを離れる無念さなど見せず、表情は晴れやかだった。「チームへの愛着はもちろんあるが、たくさんの経験もさせてもらったためか、意外とさらっとした気持ちだった」と振り返る。その経験の一つとして強く残されたのが、昨季の苦悶の戦いだった。

 「これまで以上のチームになる」。指揮官をして、リーグ開幕を前にそう言わしめるほど期待を膨らませていた昨季。蓋を開ければ、ホームでの敗戦を含む開幕5連敗に加え、最終戦も逆転負けを喫し、1勝しか挙げられないまま終了。チーム初の降格をめぐる入れ替え戦に臨むという屈辱も味わった。最後はアサヒビールシルバースターを力でねじ伏せ残留を果たしたが、須永氏は次第に悪化したチーム状態を改善できなかったことに責任を感じていた。「チーム状態が悪かったし、選手の精神面を保てなかったのは自分の責任」と言い切る。昨季を「迷ったシーズン。制御できなかった」と苦しかった胸の内を吐露した。

 シーズン終了後は、自身も去就の判断を迫られる。それは、開幕前に打診された中大アメフト部のヘッドコーチへの招へいだった。回答を委ねられた結果、新天地で戦うことを決断する。「(打診されたとき)初めは驚いたが、昨季は結果を出せなかった。チームを変えるなら、自分が移る方がうまくいくと思った」と理由を明かす。

 指揮した9年間で残せたものを「勝利への姿勢を植え付けられたこと」と自負する。2011年のXリーグ初シーズンからずっと、どんな条件でもチーム全体が与えられた環境でベストを尽くす、そうした「意識」の構築に全力を注いできた。一方で、残せなかったものは「ベスト4までしかいけなかったこと」と即答。「負けた試合は全部悔しい」と口をつき、「在籍した9年間で、やりたかったと思える試合はできなかった」と悔しさをにじませた。

 それでも、チームを支えたスタッフ、選手たちへの感謝の気持ちは惜しまない。「皆、チームを中心に考えてくれて献身的に頑張ってくれた。伝えたいのは感謝の気持ちだけ」と笑顔を見せた。

夢は「学生日本一」

 新たなフィールドとなった中大では早速選手たちと練習に臨み、汗を流している。「毎日選手たちと接することができる。マネジメントが主だったこれまでと違い、成長させることが楽しみ」。今後の目標はチームを強豪と呼ばれるレベルにまで引き上げること、タフさ、判断力、勝ちにつながるパスなど自身が掲げる条件に適う優秀なクォーターバック(QB)を育てることだ。そして、その先には「学生日本一」を見据える。「とにかくそこをめざしていきたい」

 ライズで果たせなかった栄光の頂点。その悔しさを胸に、必ずや次なる舞台でつかんで見せる。

笑顔でインタビューに答える須永氏=2月25日
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