NPO法人障害者就労支援B型事業所「すけっとnishimon」がこのほど、就労支援の一環として洗車サービスを始めた。
同法人は昨年4月に設立。西門商店街の中に事業所を構える。福祉業界で働いていた渡辺真由美代表が、「障害を持っている人の特性にあった仕事を提供し、夢や希望を持って過ごしてもらいたい」と、障害者の一般就労をめざすB型事業所を立ち上げた。現在、23歳から62歳まで、22人が利用している。
通常、B型事業所では内職などの作業が多い中、渡辺さんの「なるべく外に出て、地域にふれあってほしい」との思いから、主に介護保険施設の日常清掃の仕事を提供している。
新たな支援として考案
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、介護保険施設への仕事は激減。地域とのふれあいの場も減った。働き口がない状況を打破しようと模索していると、日頃から交流のあった近隣の事業者から「会社の車を洗ってくれないか」との申し出があった。
「地域との接点になれば」とその申し出を受け、洗車を始めたものの、経験のない作業には戸惑いも多かった。利用者にとって、形や大きさが多種多様にわたる車の洗車が難しい。スタッフは掃除の手順やコツを一から根気強く教授。手順が浸透し、問題なく作業を完了できるまでになると就労支援の一環として、正式に洗車事業を開始した。車の大きさを問わず、1台1000円。1時間ほどかかるが「丁寧に作業してくれると好評です」と渡辺さん。
最近では口コミが広がり毎日1台ほど予約が入るようになった。基本的に洗車は西門商店街内の駐車場で行うが、要望があれば「出張」することも。洗車事業により地域との接点も増え、利用者が自主的に西門商店街の灰皿を毎朝清掃する好循環も見られるようになった。近隣の福祉団体も同法人からの研修を受け、洗車を始めるなど新たな就労支援の形として認知され始めた。渡辺さんは「これからも地域の役に立てるような団体として協力しながらやっていきたい」と話している。
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