市が主催し２月４日に行われた青少年音楽祭「サガミハラロックフェスティバル・コンテストステージ」で最優秀賞に輝いた上鶴間高校２年生３人組バンド「ｖｉｂｅｓ」（バイブス）。審査員からは「存在感、技術、たたずまいを含めて完成度が高い。高校生とは思えない」と高い評価を受けた。リーダーで、ベース・コーラスを担当する金城七海（17）さん、ドラム・コーラスを務める大岩哲さん（16）、ギター・ボーカルの永野凛々花さん（17）＝いずれも市内在住＝に話を聞いた。※以下敬称略

３月末ＭＶ公開予定

　―まず最優秀賞の受賞を振り返ってください。

金城　住んでいる相模原市で優勝できて相模原に貢献できた気がします。

大岩　地域に根付いた大会で最優秀賞を取れたことがすごくうれしい。

永野　今まで最優秀賞というものを取れたことがなくて、今回、自分の地元で取れたというのは特別感があり、反響も大きかったです。

金城　副賞がオリジナルミュージックビデオ（ＭＶ／３月中に市公式ユーチューブチャンネル【URL】https://www.youtube.com/user/SagamiharaCityOfficeで公開予定）ということでインパクトが大きいです。バンドのＳＮＳで報告したら、いろいろな人が「楽しみ」と言ってくれました。

　―音楽の経験や、バンド結成のきっかけは。

金城　私は音楽経験ゼロでした。

永野　私は中学２年の頃にギターを始めて、アプリなどで弾き語りを配信していました。

大岩　中学校で吹奏楽部に所属していて、パーカッションでドラムを叩いていました。

金城　高校に入学して軽音楽部に入り、５月頃にバンドを組むんですが、そこですんなりと集まったのがこの３人でした。

　―どんなバンド。

金城　「自由」です。制作中のも合わせて４曲（１年秋「影踏み」、２年夏「イチゼロゴ」、２年秋「秋暮るる」）あり全部オリジナルでジャンルも雰囲気も違います。ただ部活の中でやらせてもらっているので規律は守って、でも音楽は自由、というスタンスで。

　―曲のコンセプトはあるのですか。

永野　全曲、作曲者が違うんです。影踏みは私、イチゼロゴは哲（大岩さん）、秋暮るるは金城で今回の４曲目はまた私が作っています。作詞は全て金城に任せています。

大岩　３人それぞれ好きなアーティストが違うので、それが違いに出るのだと思います。

金城　「カメレオン俳優」ではないですが「こういう曲も弾けるんだ」とか「こんなに自由な曲の後に、こんなに哀しい曲を歌えるんだ」みたいなギャップを見せられるように練習しています。

　―バンド名の由来は。

金城　みんなでクールな単語を探して、３人共ノリが良いので「ノリ」みたいな単語ないかと調べたら「ｖｉｂｅｓ」が出てきて、これいいねと。

永野　カタカナとか、中国語みたいなかっこいい漢字とかを探していたことは覚えています。

　―音楽活動の環境として相模原はどうですか。

金城　他校の軽音部も活発で高文連（高等学校文化連盟）の大会によく出場しています。そもそも神奈川全体、軽音が活発ですが、相模原はわりといろいろなバンドが上位にきていると思います。

大岩　曲の作り方など、それぞれの高校らしさがあるなと感じています。

永野　私は５歳から相模原に住んでいますが、イベントとかお祭りが多いイメージがあります。ステージライブなどもあって、音楽に関してはもともと活発なのではないかと思います。そういう大勢が観ているステージに憧れていました。

　―高校生活はあと１年。今後の抱負を。

金城　ファンをつくるという大目標があり、校外でも活動していきたいですが、部活でやらせてもらっているという感謝の気持ちも忘れたくないと思っています。なので３年生の目標としては、高文連などの大会で良い成績を取って上鶴間高校に恩返しができたら。

大岩　最近ライブハウスに出てシェアを広げる活動もしているので、ファンを増やしてもっと知られるバンドになりたいです。いろいろな人にファンになってもらい、ｖｉｂｅｓを大きくしたいという気持ちはあります。

永野　部活内外、どちらでも精力的に動きたくて、部活内なら後輩に憧れてもらえる存在になりたい。「ｖｉｂｅｓ見て軽音部入りたくなった」とか「ｖｉｂｅｓみたいなバンドやってみたい」とか。その子たちが自分たちの世界を作れるバンドになってくれたら私もうれしい。部活外では、やっぱり知名度も欲しいし、自分の周りだけじゃなくて知らない人にも聴いてもらってｖｉｂｅｓの「この曲が」ではなく、「ｖｉｂｅｓが好き」っていうファンが増えたらうれしいですね。