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さがみはら中央区 経済

公開日:2023.06.29

病院給食
国内初、自動盛り付け
田名の第一食品工場に導入

  • 公開されたトレーメイクの自動化システム

  • 記者会見で自動化の必要性を語る小宮社長

 病院の人手不足が深刻化する中、習熟度が求められる食事の提供をどう効率的に進めるか――。

 病院向けの給食事業を手掛ける株式会社第一食品(本社=東大阪市、小宮仁社長)とパナソニックコネクト株式会社(本社=東京都中央区、樋口泰行CEO)が、トレイに食事を盛り付ける自動化システムを国内で初めて開発し、田名にある第一食品相模原工場に導入した。2社による記者会見が6月21日に行われ、システムが公開された。

 トレイメイクといわれる盛り付け作業はこれまで、患者ごとに食事内容が記載された「食札」を見ながら作業スタッフが手作業で行っていた。患者の症状やアレルギーによって組み合わせが異なり、1億通りにもなるという。

 今回発表されたトレイメイクのシステムは両社が共同で開発。病院からの食事オーダー情報をシステムに取り込み、該当する調理品の皿を自動的に運び出す。作業スタッフが食事を載せるだけでトレイが完成するため、作業スタッフを半減させることができる。全国で初めて相模原工場で導入し、首都圏を中心に受託拡大を図りたい考え。今後20年間で売り上げを50倍にしたいという。

 記者発表の場で第一食品の小宮社長は「給食は365日3食を必ず時間通りに提供しなけれならず、極めて緊張感の高い仕事が求められる」とした上で「重視すべきは正確で安心安全な食事を提供すること。この作業を誰でもできる作業にすることが求められる。病院給食はまだまだDXが進んでいない分野。他社とのノウハウを組み合わせることで効率化を図りながら、思いを込める作業には人を集中していきたい」などと話した。

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