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さがみはら中央区 教育

公開日:2025.08.19

相模原市、休日保育を全市で展開
リフレッシュ目的でも利用可能に

  • すずらん保育園(上)とエンゼルハウス保育園(下)の保育の様子

  • りとせ相模大野保育園が入るビル

 相模原市は、2024年からエンゼルハウス保育園(緑区橋本)で先行して実施していた「さがみはら休日一時保育」を、今年4月にりとせ相模大野保育園(南区相模大野)、7月にすずらん保育園(中央区鹿沼台)で開始した。市内全3区に休日の預かり場所が整備された。

 この事業は利用理由を保護者の就労等に限定せず、リフレッシュ目的でも利用できることが特徴で、全国的にも珍しい取り組みとなっている。

市民アンケートで必要性を確認

 市保育課の担当者によると、この事業は2022年7月25日から8月5日にかけて市が実施した「少子化対策に向けたアンケート」の結果を基に市が実施を進めてきたもの。「子育てで苦労していることは?」という問いに対し、最も多かったのは「教育や保育にかかる費用負担」で、次いで「仕事と家庭の両立」、「自分の時間が持てない」、「保育所等の預け先の確保」と続いた。

 「この時点で休日利用できる保育園は一つもなかった(担当者)」ため、市は休日保育事業の開始を決定。実現にあたって複数回の説明会を開催し、駅から800m以内などの利便性も考慮して公募で決定した。

人材確保の壁

 市内初の休日保育を開始したエンゼルハウス保育園の加藤倫代園長は、保護者との事前面談や市の説明会で「保護者の切実なニーズを感じた」と振り返る。ただ、「休日に保育士を確保するためには従来の勤務体系を見直さなければならず」、人材確保が最大の壁だったと話した。すずらん保育園の青木庸江代表も「平日の人材確保も難しい中で、最初は無理だと思い、引き受ける気はなかった」という。

 それでも休日の受け入れに踏み切ったのは「この少子化時代にこの取組はやるべき」と先代代表が背中を押したからだと青木代表は語る。加藤園長も「親の就労スタイルが多様化する時代に保育もこのままではいけない。安心して子育てできる環境を用意してあげたい」との思いから何度も職員会議を重ね、実現に漕ぎつけたという。

「ありがたい」

 リフレッシュ目的で何度か利用している保護者からは、感謝の声が聞かれた。石川あいさんは「下の子が生まれてから上の子と話ができていない」と危機感を感じていた時に休日保育を知り、エンゼルハウス保育園を月1〜3回ペースで利用しているという。「上の子と動物園やアスレチックに行ったり、パパと二人で男同士のバーベキューに行ってもらったり」と大満足だと話す。

 安達百合香さんも上の子たちへのケアを目的にすずらん保育園で4回、休日保育を利用。「先生たちは優しくて安心して預けられた」と話し、「仕事ではないのに預けるなんてと後ろめたさを感じてしまうかもしれないけど、一歩踏み出してほしい」と子育て中の人へメッセージを送る。

 市の担当者は「今後園や利用者の意見を受け、より良い体制を構築したい」と述べ、「子育てしたいまち 相模原」の実現を目指すとしている。

 問い合わせは同課【電話】042・769・8340。

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