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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2019.11.07

マジシャンで区内のイベントに多く出演する
TOMOYAさん(本名:佐藤 智哉さん)
松が枝町在住 29歳

  ○…「何度見ても分からない」「お願い、もう1回」。掌からあるはずのないコインが出現し、目を丸くする観客。「非日常の時間を提供するプロのマジシャンを夢見て、腕を磨いてきました」。生まれ育った街「おださが」の片隅に佇むマジックバー「GIFT」の店長を務め、地元のイベントにも精力的に出演する。



 ○…中学2年の頃テレビで見たカードマジックが夢の原点。習得した技を学校で披露するムードメーカーだったが、高2の夏、突如として不眠と被害妄想に悩まされるように。通学も難しくなり、やむを得ず向かった病院での診断結果は「統合失調症」。表向きは健康であるが故に理解されにくい症状はストレスを生み、薬の過剰摂取や自傷行為に及んだ時期もあった。都内のマジシャンに弟子入りするも、症状が悪化し断念。しかし夢を諦めきれず、精神障害の自分と向き合いながら独学で練習を積んだ。その努力が認められ、次第に飲食店でマジックを披露する機会も増えていった。



 ○…2014年、縁あって「GIFT」の店長に。「8坪の小さな店でここまで続けてこられた。人とのつながりによってこの場所に立てている。感謝しています」。私生活では、猛プッシュの末に結ばれた夫人と今年入籍。9月には開店後初の長期休暇をとり、新婚旅行で少年時代からの憧れの地、スペインを訪れた。



 ○…現在は症状も落ち着き、障害者の就労を支援する一般社団法人ラフレックスの一員として自身の店を事業所の1つとしている。「障害は、人によって様々なんだと知ってもらい、誰でも気軽に話せて楽しめる街にしたい。そんな想いで続ける活動が、大好きな街への恩返しになれば」

 

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