さがみはら南区 教育
公開日:2023.11.23
生徒が計画する修学旅行
相模原中等教育で初の試み
「USJで並みの学生とは異なる圧倒的な思い出作り」「北海道の駅近ホテルの相場はいくら」―。修学旅行先やテーマを生徒自ら決める取り組みが県立相模原中等教育学校(相模大野)で行われている。
参加するのは任意で集まった3年生の生徒66人。3、4人でグループを組み、2年後の5年生春に実施する修学旅行先や行程を自ら計画する。国内限定、旅費の上限は10万円が条件となる。
プロから助言も
10月26日に行われた話し合いでは、株式会社JTB相模原支店の佐藤玲美さんを招き、各グループの提案に対するアドバイスを受けた。
東北地方を行先に設定した男子グループは東日本大震災の遺構の見学や、自然の雄大さを感じるキャンプを計画。行程の相談では佐藤さんから「近くに大型スーパーがなく、キャンプの食材を各自で揃えるのは現実的ではない」と指摘され、「基本材料は業者が手配し、市内散策時に特産品を購入することはできる」と助言を受けた。
参加した男子生徒は「自分の行きたい場所を出し合い、皆で計画を立てるのは楽しい」と話す。
コロナ禍きっかけ
この取り組みが始まったのは今年から。昨年、コロナ禍により、予定していた10期生の沖縄への修学旅行が中止に。代替案として生徒が提案した大阪、広島、愛媛をフェリーで巡る旅行を実施した実績がある。また、近年のエネルギー高騰などを受け、沖縄が旅行先として「金銭的に難しい」ことも、今回の取り組みを始める理由のひとつ。
担当職員の久保田さんは「高校2年生の修学旅行の見積もりは、実施の約2年前にとる。通常なら入学前に準備を進めるものなので、今回の試みは6年間教育の当校ならでは」と話す。
来年3月にコンペが行われ、生徒や教職員の投票により旅行先が決定する。
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