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さがみはら南区 トップニュース教育

公開日:2023.11.30

東林小
体育で全国最優秀賞
「見える化」で授業改善

  • ホワイトボードを使って目標を確認

  • 賞状を持つ河西教諭

 相模原市立東林小学校(大神田由香里校長・612人)が11月1日、2023年度全国学校体育研究で最優秀賞(文部科学大臣賞)を受賞した。体育が苦手な児童も積極的に授業に取り組める「見える化」等の授業改善を行ったことが評価された。

 同校は、2020年度から今年度までの4年間、相模原市教育委員会研究推進事業の研究委託校として、体育授業の研究を実施。研究テーマは「夢中になって学び続ける子」。児童が主体的に夢や目標を持って運動や表現ができるよう授業改善に取り組んできた。同校では授業改善を2017年度から市や県の委託を受けて行なっており、計7年間の研究が実を結んだ。今回は同賞に県外から2つの小学校が選ばれている。

 今回の受賞で評価された点は、「【見える化・聞こえる化】により研究内容の汎用が図れる」「課題の焦点化が図れる」の2つ。

 「見える化」では、体育館や校庭での体育の授業でもホワイトボードを活用し、授業の流れやねらい、児童らが単元を通して目指す姿を可視化した。授業中にいつでも目標を振り返ることができ、「何をすればいいか分からない」といった不安を解消。さらに教員の授業準備においても活躍している。ホワイトボードを学年単位で準備することで、教員同士の授業への理解が深まったほか、一連の単元の流れが出来上がり、翌年以降の授業の準備時間の短縮につながっているという。

「聞こえる化」も

 また、同様に大切にしているのが「聞こえる化」。児童に勢いよく走って欲しいときには、「ビュッと走ってみよう」などオノマトペを意識した指示を出している。また、助走のリズムを手拍子で指導するなど、児童が理解しやすいように工夫。全学年で有効性を感じたという。

 加えて授業中の児童同士の関わり方にも注力。前向きに学習に取り組めるように認め合い、支え合い、励まし合えるような環境を設定している。前向きな言葉かけの例をホワイトボードに掲示したり、授業中の良い関わり合いを褒めたりと、価値づけていった。

 こうした授業改善により、同校の授業アンケートでは、授業前には「(体育が)楽しみではない」と答えた児童が、授業後には「楽しかった」と回答するようになり成果が見られた。9月には時事通信社の教育奨励賞努力賞も受賞。「見える化」により、運動が苦手な児童も楽しく体を動かせる授業を実践できたことが評価された。

 同校研究主任の河西徹教諭は「長年やってきたことが一つの形になり、栄誉ある賞をいただけて嬉しい。自信にもなった。次の目標を設定して、また皆で頑張りたい」と話した。

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