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公開日:2026.03.26

一般廃棄物最終処分場
「最も有力な候補地」に麻溝台
市、4年調査経て選定

  • 現最終処分場の西側が選定された。相模原市の資料を基に作成=写真は市提供

    現最終処分場の西側が選定された。相模原市の資料を基に作成=写真は市提供

  • 「最も有力な候補地」に麻溝台 (写真2)

  • 自治会員や女子美術大学職員、ジュニアリーダーズクラブなどさまざまな人で構成されている最終処分場部会が作成したチラシ

    自治会員や女子美術大学職員、ジュニアリーダーズクラブなどさまざまな人で構成されている最終処分場部会が作成したチラシ

 相模原市は一般廃棄物の次期最終処分場として、麻溝台にある現在の最終処分場の西側エリアを「最も有力な候補地」に選定した。市内4カ所の候補地について、4年かけて整備の実現性を精査し、最終的に絞り込んだ形だ。3月2日には、麻溝地区まちづくり会議や自治会長らを集めた会議が開催され、本村賢太郎市長が選定の経緯を改めて説明した。

 相模原市の次期最終処分場については、2022年の有識者会議の答申から緑区根小屋2カ所、南区麻溝台2カ所の計4カ所が候補地となっていた。市は4年間にわたり専門家による堆積物・地中埋設物の調査、公共下水道への処理水放流の調査などを実施してきた。

 今回、「最も有力な候補地」に選定されたのは、現在の最終処分場の西側に位置する区域。面積約12ヘクタール(基本構想約9・4ヘクタール)のほぼ農地で、約100人の地権者がいる。

 同区域は埋立物が排出される南清掃工場から近く、運搬効率が良い点や、現最終処分場の隣に位置することから必要な施設を共有できる可能性がある点などを理由に候補地に選ばれていた。一方で、地上に堆積物が確認され、コンクリートや廃材などの地中埋設物の存在が懸念されていた。

 24年度に実施したレーダー探査とボーリング調査の結果、市は同区域を「埋設物のリスクが低い」と判断。さらに他3カ所の候補地が、水源協定林や首都圏近郊緑地保全区域であり、大量の樹木伐採の必要があるのに対し、同区域は唯一伐採の必要がない。「自然環境への影響が少ない」などの理由から、昨年末「最も有力な候補地」に庁内で選定した。

「来てほしくない」地元苦渋

 市は今年1月に麻溝や津久井(緑区)のまちづくり会議などで候補地の住民に説明。3月2日には、麻溝地区まちづくり会議と麻溝地区自治会連合会の自治会長らが参加する会議で本村賢太郎市長から改めて選定の経緯と理由の説明が行われた。また2月から3月にかけて市民説明会を4回行い、合計73人が参加した。

 麻溝地区まちづくり会議最終処分場部会の部会長を務める中島勝平さんは「はっきり言って処分場は来ないでほしい。なぜまた麻溝なのか、納得しているわけではない」と語気を強める。

 麻溝地区には第1期(1979年〜2008年)、第2期(08年〜現在)最終処分場や南清掃工場があり、ごみ処理施設が集中している。市も「特定の地域に負担がかかっている状況」と認めている。

「次の次は造らせない」まちづくり会議、市に要望

 麻溝地区まちづくり会議は下部組織として「最終処分場部会」を2023年5月に設置した。前年に、次期一般廃棄物最終処分場の候補地4カ所のうち、2カ所が麻溝地区から選ばれたからだ。

 設置当時から同部会の部会長を務める中島勝平さんは「地域でしっかり考えて行政に意見を伝えていくためだった」と目的を語る。会員数は16人。部会発足後に取り組んだことは現状を知らせるチラシ制作だった。

 中島さんは「最終処分場がどこにあるのか、いつ満杯になるのか。現状について市内どころか麻溝地区内でも知られていない」と危機感を募らせていた。麻溝地区内外の小中学校や自治会などへ配布を行ってきたが、それほど手応えは感じられなかったという。

 一般廃棄物最終処分場とは、家庭から出たごみを清掃工場で焼却・溶融し、さらに残った処理灰や金属、ガラスなどの不適物を埋め立てる場所。中島さんは「集積所にごみを出して終わりと考える方が多い。自分事と理解してもらうのはなかなか難しい」と語る。

 同部会は24年4月、市職員とともに、他2カ所の候補地である根小屋(緑区)を見学した。中島さんは「麻溝に来なければいいという話ではない。最終処分場をもう市内に造らせてはいけない。ここで食い止めなければと感じた」と力を込めて語る。

「埋立ゼロ」次期総合計画に

 同年11月12日、麻溝地区まちづくり会議は本村賢太郎市長宛に要望書を提出。要望項目の一番初めには『次期最終処分場の次の最終処分場は造らないこと』を掲げた。

 さらに達成に向けたロードマップの作成、ごみ有料化の検討やバス増便など麻溝地区の地域振興策を盛り込んでいる。

 中島さんは「市内に最終処分場を造ることはもう難しいということを、市民に理解してもらいたい」と切実に訴える。

 26年1月22日、相模原市から回答を受け取った。そこには「令和9年度策定予定の次期相模原市総合計画の策定において『4Rの推進などによりごみ排出量を一層削減し、市域での将来的な埋立ゼロの実現を目指すこと』を廃棄物政策の基本に掲げる」と明記されていた。

 現在の市の一般廃棄物処理実施計画の基本施策には「清掃工場や最終処分場の整備改修を計画的に進め、適正処理を行っていく」とある。中島さんは「市が最終処分場を造らないよう方針を転換した。要望書を出してから1年と少し。この回答を引き出したことは大きい」と前進を語る。

ワーキンググループ発足

 相模原市は配置計画を含めた次期最終処分場の基本計画案を26年度中に策定する。パブリックコメントを募集し、その結果を踏まえて27年度初めに基本計画を策定。最終的な整備地が正式に決定する。

 また市は麻溝地区の地域振興策について、住民と「ワーキンググループ」を発足する。今後、意見交換を重ねていく。

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