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公開日:2026.05.14

木もれびの森 若返りへ20年計画 ナラ枯れ受け策定、課題は担い手

  • 2018年に同団体と企業、小学生が植樹した萌芽更新中の区域

    2018年に同団体と企業、小学生が植樹した萌芽更新中の区域

 南区内の住宅地に整備される平地林、木もれびの森。樹木の老木化に加え、近年のナラ枯れによる倒木事故を受け、市は同地の「整備・管理計画」を昨年10月に策定した。安全な保全を掲げ、20年周期で森を若返らせる具体的な方針を示し、市民と協働で積極的な管理を図る。

 木もれびの森は大野台・西大沼・麻溝台・東大沼・若松地区、約73ha(ヘクタール)に広がる平地林で「相模原近郊緑地特別保全地区」に指定されている。造林から約60年が経つ樹木の老木化に加え、近年のナラ枯れや豪雨などによる倒木の危険性が高まり課題となっていた。

 これを受けて市は昨年、森の安全な保全を目的とした具体的な整備・管理方針を示す計画を策定。森全体を「目標植生」に応じた5つにゾーニング(区分け)し、各区域の数十年後の管理目標や作業スケジュールなどを明記している。市の担当者は「安全、安心な森の保全が急務だった。また、森づくりを担う団体や市民と目指す方向性を共有することも狙い」と話す。

「萌芽更新」促す

 同計画では5つのゾーニングの中で20年周期で若返りを図る「落葉広葉樹林(植樹・萌芽更新林)」区域を設けている。樹齢20年を目安に伐採し、切株から萌芽した芽を育て20年で伐採を繰り返す「萌芽更新」の手法で管理する。市によると、老木化している木もれびの森の樹木では萌芽しないため、まずは苗の植樹が必要となる。

 市と協定を結び、森の保全活動を行う市民団体のひとつ、NPO法人相模原こもれびは、15年前からこの「萌芽更新」の手法を取り入れた森づくりを行っている。同団体理事長の平野和夫さんは「薪や炭などに活用するため定期的に樹木を伐採していた時代があった。次第に人の手が入らなくなり、木が大きくなりすぎてしまった」と語る。

 当時の森を目指そうと、同団体はナラ枯れなどで伐採された区域に、コナラやクヌギの苗木を植えている。平野さんによると苗木の成長を守るため、5年間は毎年夏前と秋の下草刈りが必須になるという。「萌芽更新の最大の課題は下草を刈るマンパワーが足りないこと」と説明する。同団体が管理する植樹した区域は約1ha。20人で4時間かかるという。

担い手増加が鍵

 森を整備する担い手を増やそうと、市は今年度から「企業の森」制度を導入している。森林の保全・育成(植樹、下草刈り、間伐など)に資金や労力を提供する企業や団体を市内外から募集。木もれびの森や小原市有林(緑区)で5年間継続した活動を行ってもらう。

 同計画で示す「落葉広葉樹林(植樹・萌芽更新林)」区域は1・9ha。全体の3%に満たない。市の担当者は「若返りを図る区域は増やしていきたい。企業や学校、市民など協力者をどれだけ増やせるか」と話す。

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