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4月25日
下九沢団地で高齢者の見守りを兼ねた総菜販売キッチンカー「Funny,s kitchen(ファニーズキッチン)」が営業している。場所を「団地」に限定し、住民たちの異変検知を目的に営業前後に団地内を巡回。高齢化が進む団地の見守りに一役買うことが期待されている。
6月から下九沢団地内で営業しているのは、ファニーズキッチンの店主・三浦知子さん(47)。緑区で生まれ育ち、高校生の一人娘と95歳になる祖母と3人暮らしをしている。昨年、マッサージ師として資格を取得し働こうとしていた矢先、コロナが感染拡大。「人に触れる仕事は厳しい」と方向転換し、同じく「誰かの助けになる仕事」を模索していく中で、自宅近所にある下九沢団地の住民たちのことが頭に浮かんだ。
下九沢団地は、1971年から建造された神奈川県住宅供給公社の住宅で、築約50年が経ち、入居者の高齢化も進んでいる。全25棟(総戸数約900)で5階建てだが、エレベーターがない。加えて、近くのスーパーは徒歩約10分のところにあるが、「足腰の弱った高齢者や悪天候時はつらいのではないか」と三浦さん。そこで思いついたのが、同団地に特化した「総菜販売」だ。
三浦さんはもともと飲食の仕事が好きで、焼き鳥店の店長やバー経営の経験もあった。自分の得意とする料理で団地で暮らす高齢者たちの食生活の助けになりたいと考え、創業を決意。さらに、キッチンカーでの販売形態にすることで、営業前後に広い団地内を巡回し、見守り効果も期待できると考えた。
ゆくゆくは配達も
キッチンカー「ファニーズキッチン」は週4日、1日2回(土曜は1回)、団地内に音楽を鳴らしながら販売に訪れる。三浦さんは客への声かけや世間話を通し、体調面などに気を配るのも忘れない。販売を開始して約2カ月が経ったが、「顔見知りが増えてくると、次第にキッチンカーに集まることが『コミュニティの場』になる。コロナがなければ始めていなかった事業だが、見守りをしながら惣菜販売するというモデルケースとして成功させ、別団地でもキッチンカーを走らせたい」と今後の展望を思い描く。
同団地自治会の担当者は、「現在は対面販売の形をとっているが、軌道に乗れば配達も請け負ってくれると聞いている。そうなれば居住者の安否確認など、高齢化の進む下九沢団地にとってより意味のあるものになる」と期待を込める。
未成年にも声かけ
三浦さんによると、同団地には未成年を抱える3世代世帯も多く暮らしているという。家庭の事情などで夜間に小学生や中学生が団地内を出歩いていないか、三浦さんが見かけた際は積極的に声をかけている。「何か困っている様子の子どもたちがいないか、挨拶や声かけを通して『地域のお母さん』としての役割も担っていきたい」と話した。
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