本格稼働した森のイノベーションラボFUJINO(森ラボ)を運営する企業連合の代表を務める 高橋 靖典さん 牧野在住 48歳
「雇用」で地域課題の解決へ
○...テレワークセンターと交流拠点を備えた「森ラボ」。運営団体の代表として4月から新たなスタートを切った。目標はこの場所で「雇用を生む」こと。「地域が抱える過疎化の課題解決として、仕事があれば地元で働く人がいる。そうすれば町にいる時間が増えて、地域に活気が出る。そのきっかけを作りたい」とビジョンを描く。
○...12年前、娘のシュタイナー学園への入学を機に家族で藤野に移住。「芸術としての教育を実践していて、体験を重視するのが魅力。自然も多くて良い」と子育て環境に魅かれた。一方で、まちづくり会議など地域活動に参加する中で過疎化、高齢化など地域の課題に触れることが多くなった。そのような中で昨年、森ラボの実証実験がスタート。人が交流する場になっていったことで「地域の課題解決の場として、森ラボの必要性を感じた」と話す。
○...出身は静岡市。大学進学をきっかけに上京した。現在はビジネスコンサルの会社を経営しつつ、シュタイナー学園の理事長も務める。演出や脚本を書くのが好きで、高校時代は演劇部に所属。「企画を立て、人を巻き込んで楽しんでもらうのは、今の活動に通じるところがある」とにんまり。休日には3人の娘と観劇に出かけるなど家族サービスも忘れない。
○...森ラボが本格稼働して約2カ月。これからはイベントを積極的に仕掛けていく。シニア向けスマホ教室、スモールビジネス勉強会など、「この場所で主婦やシニアの起業も応援したい」と可能性を探っていく。少子化、農林業、医療、交通など中山間地域の課題は多い。「アートやデジタルを切り口に解決できたら。今よりコミュニティが近づいて暮らしやすい町になるように、貢献していきたい」
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