さがみはら緑区 トップニュース教育
公開日:2023.09.07
橋本小
アスレチックが完成
児童の悲願 実を結ぶ
昨年から復活へ向け取り組んできた橋本小学校のアスレチックがこのほど完成した。9月1日には設置を支援した企業ら関係者を招待し、アスレチック開幕セレモニーが行われた。
橋本小の児童にとってアスレチックはシンボルとも言える遊具だった。しかし、老朽化により昨年の春に撤去。これを受けて当時の5年生が総合的な学習の時間でアスレチックを自分たちで復活させようと取り組んできた。児童は地域の企業へ足を運び寄付の依頼をしたり、撤去したアスレチックの廃材を販売して資金を集めた。さらに、遊具のデザインを考え、広報の戦略を練るなど自主的に取り組んできた。
「笑顔にできた」
セレモニーの当日は全校児童が校庭の一角に集まり、完成したアスレチックがお披露目された。児童を代表してあいさつした武藤ゆきさんは「最初は自分たちだけで作れるのか不安だったけど、いろいろな企業の人が協力してくれてびっくりした。このアスレチックができたことでたくさんの人が笑顔になってくれた。みんなをこんなに笑顔にできたと思うと本当にうれしい」と話した。その後、全校児童の「オープン」の掛け声に合わせてテープカットが行われると、校庭は大きな拍手に包まれた。
アスレチックは全長約28m、高さ約3・3m。黄色を基調としており、設置された遊具は予算や安全面、使いやすさなどを児童が考慮し決定した。また、今秋にはターザンロープも取り付けられる予定という。
セレモニーを終え、岩崎菜ツ乃さん(6年)は、「資金部として地域の企業に行って話をしたり、自分たちの体力や精神を削ってやってきたので達成感があるし、努力が報われたと感じる。多くの人に完成を見てもらえてめちゃくちゃうれしい」と喜んだ。所澤(しょざわ)陸さん(同)は「もう完成したんだなと思うとすごい。自分たちの努力が集まってできたアスレチック。安全面もしっかりしているし、怖過ぎずつまらなさ過ぎず、1年生から6年生までみんなが楽しめるものになった」と胸を張った。
「本当にできる」
来賓として参加した橋本台に本社を構える三友プラントサービス株式会社の小松源専務取締役は「児童がプレゼンに来てくれてから半年以上が経ち、設計図が実際の形になると思ったより大きいなと感じた。完成までのプロセスは大変だったと思うし、子どもたちが実際に遊んでいる様子を見ることができてうれしい。学校から近い距離にある会社でこれまで交流がなかったが、地域の縁で一緒に取り組むことができた。今後もこのつながりを大事にしていけたら」と話した。
佐藤美佳校長は「はじめは正直、できるか心配だった。実現するか分からないし、未知への挑戦、前例のない中でのチャレンジで、地域や企業の協力があって完成できた。子どもたちも『本当にできるんだ』、『頑張れば夢はかなう』というのを感じたと思う」と一連の取り組みを振り返った。
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