第51代相模原市議会議長に就任した 大槻 和弘さん 南区在住 69歳
挑戦で切り開いていく
○…議長になり各地の議会へ挨拶回りの最中。色んな議会を見て「これはすぐに導入したい」と思うほど、常に相模原市議会に還元するアンテナを張っている。今後は全国の議長と交流が増える。「全国の人たちと関わることで相模原市を客観視することができる。この2年はとにかく人脈や経験をしっかり築きたい。大事なのはその後、市民や議会にフィードバックしていくこと」。
○…父親の仕事の関係で幼少期から北海道や静岡県など転校を繰り返してきた。30代で印刷会社を起業。地域と付き合いが増え40歳で御園五丁目自治会の会長を引き受けた。8自治会650人を集めた防災訓練や、当時では珍しい、夏祭りでナイアガラの滝の花火を行うなど地域の活気を主導してきた。「転校を繰り返していた自分にとっての故郷がなかったから、地域の子どもたちへ楽しい故郷の記憶や思い出を作りたかった」。
○…小学生の頃、絵を描く度に褒められた。描いた絵が校長室に飾られるほど。「美的センスがあったのかな」と照れ笑い。司法を学びたい時期もあったが、次第にものづくりをしたいと思うようになり、美術大学を志した。入学試験で24色の絵の具を持って挑んだが、周囲はスーツケースいっぱいに自分の表現したい色を持っているのを見て「これじゃダメだ」と思った。1年間の浪人の末、多摩美術大学美術学部に入学。
○…自治会活動では形骸化する防災訓練の改革や避難所運営のマニュアル作成など、気が付いた地域課題の解決を図ってきた。行政により強く課題を訴えるため議会の場に立つことを決意。無謀だといわれたが51歳で出馬した。「超えるのに不可能な壁はない。みっともない上り方でも先は見える」と意気込む。