戻る

さがみはら緑区 人物風土記

公開日:2025.09.04

開館25周年を迎えた市立男女共同参画推進センター/ソレイユさがみの館長を務める
加藤 由美子さん
町田市在住 

思い描く「生きやすい社会」

 ○…2000年のオープン前から、市の職員として施設の開館に尽力してきた。「女性団体の皆さんが本当に一生懸命に頑張ってきた。それが思い出される」。全国の女性センターを視察し施設づくりを真剣に考えた。「今もあの気持ちは変わらない」としみじみ。女性トイレの広さや調理室のガラス張り、車椅子でも使いやすい設計など、施設には当時の人たちの思いが刻まれている。

 ○…ソレイユのトイレ表示の色は緑。一般的に女性は赤、男性は青だろう。開館当時はランドセルの色が議論され始めた頃だった。当時からジェンダーレスに取り組むも「同色は間違えやすい」「痴漢の犯罪を助長する」など、厳しい意見が寄せられた。「私たちの取り組みは『うん、そうだね』では進まない地道な活動」と悔しさを吐露する。トイレ表示は直すことも考えたが、「女性用」「男性用」と文字を足すことで解決させた。

 ○…生まれ育ちは町田市。長く勤めやすいと相模原市役所で働き始めた。主に児童福祉や女性行政の部門を歴任。仕事を通して「女性も男性と同じく活躍できるように」という思いでいそしんできた。定年後、館長の話を持ち掛けられ、「困っている女性の力になりたい」と快諾した。趣味は韓流ドラマの鑑賞。「夫と一緒に見て、一緒に話すの」と息抜きにもなっている。

 ○…25年を振り返ると「開館当時は女性政策に力を入れた。でも、女性が変わるためには男性も変わらないといけない」と話す。そのため、近年は男性視点の事業も取り入れ、今年も講演会を予定する。リニアで大きく変わる橋本のまち並みについて触れると、「その頃には一人一人が生きやすい社会だと良い。そのためにソレイユがこれからもあり続けてほしい」

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

さがみはら緑区 人物風土記の新着記事

さがみはら緑区 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS