南浅川町にある「うかい鳥山」で、茅葺屋根の葺き替えが行われた。
工事が行われたのは入口近くの合掌造りの建物と、庭園内にある「簗場」の2カ所。京都の職人を招き、それぞれ2月に3〜4週間程度かけて作業がされた。葺き替えは一般的に20年に一度程度行われるもので、同店の工事は17年ぶりという。茅の傷みが見え始めたので葺き替えることにした。
同店店長の齋藤文孝さんは「新しく葺き替えた茅葺屋根は、なかなか目にすることのできないものと思います。ぜひこの機会に一度見に来ていただければ」と話す。
五箇山から移築
なおこの合掌造りの建物は50年ほど前に富山県から移築したものだ。
1966年、グループ創業者の鵜飼貞男さんらは同県南西部の五箇山を訪れ、この地域の集落にある合掌造りの建物を八王子へ移すことを計画。東京の奥座敷に「非日常空間」を作り出そうと考えた。1968年、建物を譲り受けると、それらを解体し数日かけ高尾まで運んだ。
合掌造りを支えている梁や柱には曲がったりうねったりしているものが多い。「昔の職人たち」は木材の自然な形をそのまま生かしながら、豪雪にも耐える強固な建物を組み上げた。移築した建物は、これを忠実に再現している。
店舗を運営する株式会社うかいは「現代建築とは構造も工法も異なる合掌造りを高尾の地に移築するのは、本当に大変なことだったと思います。これからも大切に守っていきたいです」と話した。
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