♪攻めて〜攻めて〜時に忍んでまた攻めて〜。2月10日の昼下がり、横山町の飲食店から「大合唱」が聞こえた。声の主は暁町にある右田病院の駅伝部メンバー。当日あった夢街道駅伝大会の打ち上げを、馴染みの店「とんかつ金水」で行っていた。
とんかつ店店主が作曲
「曲をつけていただけないでしょうか」。大会の2週間前、同店店主の藤江清さんは唐突に頼まれた。同病院看護師で同部部長の埴原(はいばら)正樹さんが歌詞を送ってきたのだ。
藤江さんは学生時代(正確には幼少期)から、ギターに親しんでおり、現在もバンドで作曲を担当している。同店は同病院関係者が懇意にしており、藤江さんのその腕前を知っていた埴原さんが作曲を依頼。埴原さんは駅伝後に毎回同店で開かれる打ち上げで自ら考えた「右田病院駅伝部の歌」を披露しようと計画していた。
「村下孝蔵のような曲調で、なおかつ『時間よ止まれ』(矢沢永吉)を意識して全体的にさわやかに。埴原さんからはそんなリクエストでした」と藤江さんは振り返る。埴原さんは打ち明ける。「実は今大会はタイムも順位も落ちると思っており、実際そうでした。なので大会後の部の落ち込んだ雰囲気を想定して元気づけられるものを作ろうと」。歌詞には「今日のゴールは明日へのスタート」「前だけ向いて走り出せ」とポジティブな言葉が並ぶ。
肩組み大合唱
打ち上げには一般男子の部、一般女子の部に出場した選手、監督の右田隆之院長らが集まった。会の最後、藤江さんがギターを持った。1日で書き上げたという曲を歌唱担当の右田院長、アンカーを務めた右田敦之理事長が歌い出す。曲が進むにつれ一同は「自然と」肩を組んだ。そして最後は大合唱に。「まるで昭和の風景でした。みんな(5年前の)創部当時のフレッシュな気持ちを思い出してもらえたのでは」と埴原さんは喜んだ。
「これからもがんばって。応援しているよ」と藤江さん。なお、同部は大会翌日から来年にむけ練習を開始したそうだ。
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