打越町・梅洞寺の閑栖(かんせい)。4年前、息子に住職の座を譲り、今の立場に。
ただ、ご意見番として周辺住民の声に耳を傾けることは変わらず、八王子市内にある130に及ぶ寺院の「顔役」となっても平常心が乱れることはない。
「実務に関しては理事長たちが担ってくれるからね。宗派を超え一丸となって活動している団体。役割を果たしていきたい」。その謙虚さが皆を引きつける。
恩返し、を
生まれは兵庫県の姫路市。小学生の頃、両親と死別し、縁あって東京・文京区の禅寺へ。それまで僧侶になる、という選択肢はなかったが、手を差し伸べてもらったことへの感謝の気持ちをもって仏の道に入ったのだという。
「恩返し、したいという思いでやってきました。今でも、その思いは変わっておりません」
拠り所に
寺は地域の拠り所であるべき――が持論だ。
そんな思いに同調するように、座禅会を開くなど、寺と地域との結びつきを深めようと奮闘する若い住職らの活動を眩しく見ている。
そして、「応援していきたいよね。若い人たちを」と話し、それらの活動を集約し会のものとして大きく発展させていくことが自身の役割だとも。
趣味は「働くこと」なのだという。植木の整備や野菜づくりなどが好きと話す一方で、「皆さんの悩みなどの聞き役を務めたい。それによって心が楽になってもらえればと思う」。77歳。心穏やかに会を、地域を見守っていくつもりだ。
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