八王子 経済
公開日:2021.02.11
製造業が「野外」へ活路
小沢製作所 M8ストーブを開発
コロナ機に
美山町の精密板金加工(有)小沢製作所が「得意」の金属加工技術を利用して昨年11月にアウトドア製品「M8ストーブ」を開発した。コロナ禍の影響を受け本業の「先が見通しにくい」中、その一方で人気に拍車のかかるアウトドア市場にメーカーとして参入することで「会社のもう1つの柱に育てたい」と小沢達史社長は力を込める。
作ったのは、アウトドアブームの中で人気を集めるメスティンと呼ばれる調理用器具を固形燃料で温めるための五徳「M8ストーブ」だ。似たようなものはあるが、代表的なメーカーの「専用品」とするアイデアが目新しいと評価された。不整地でも自立するように下部は三脚とし、折り畳めばメスティン内に収納も可能となっている。
開発にあたっては、市内のNPOで、里山体験を提供している「小津倶楽部」(小津町)に協力を依頼し、実際に使い勝手などを試してもらったという。
素材は工場で製品加工をした後にでる端材を利用している。「食品関係の機械の一部に使う金属なので耐腐食性にも優れ、洗うとすぐに汚れも落ちる。衛生面でも最高品質」と小沢社長。
実はコロナ以前から、アウトドア市場に魅力を感じ、開発をスタートさせていた。小沢社長が生まれ育った川口町の自宅の目の前から縦走路も伸びており、自然と高尾・陣馬、そして奥多摩などの魅力に引き込まてきたという。「高尾山はもちろん、八王子には山や川といった自然のフィールドが広がっている。そんな場所で作るアウトドア用品ということ自体がブランドになる」。まだM8ストーブのみの展開だが「OZOPS(オズオプス)」というブランドとして立ち上げた。詳細は同サイトで確認できる。
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