八王子 文化
公開日:2023.03.23
「音良い」 7インチ好き
相模原・矢部のレコード店 5周年
今ではすっかり珍しくなった「レコード」を専門に扱う店舗がある。「7inch早川」(相模原市矢部3の20の16)は店名通り、7インチの中古レコードに特化した品揃え。故に遠くは京都、山口から足を運ぶ人がいたり海外から買い付けに来たこともあったそう。5周年を迎えるにあたり、店主の早川信彦さん(60)にその魅力などを聞いた。
幼い頃からレコードに親しんでいた早川さん。小3のときテレビで見たコーラスグループ「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」の楽曲に、幼いながら「衝撃を受けた」。当時は商業施設の一角に専門店があるなどレコードは身近な存在で、早川さんは小遣いを貯めて好みの楽曲を購入していた。
一方で1980年代、新しいメディアとしてCDが登場すると、レコードは淘汰されていった。「でも自分は(CDを)聴こうとは思わなかった。いまだに持っていない」。その理由については「自分はレコードで育ったから。温かみや深みが違う」ときっぱり。
店舗で7インチを中心に扱うのは、早川さんの「好み」。LP(12インチ)が1分間に33回転するのに対し、7インチは45回転。LPに比べて回転が速いことで「同じ時間の中で伝わる情報量が多い。つまり、音が良くなる」と説明する。在庫は7対3の割合で7インチ。歌謡曲からジャズ、クラシックなどおよそ2万枚を揃えている。会社勤めを続ける中で、気がつくと集めていたレコードが1万枚以上になり、家に「置き場所がなくなった」ことが開店のきっかけだ。
5年前にオープンさせた店は、一軒家の6畳と4畳半の2間を通しで使い、レコードだけでなくVHSビデオ、プレーヤーなども販売している。かなりニッチなビジネスで当初は不安な面もあったが、始めてみて大きな気づきがあった。買い手は全国から訪れるが、家で眠っているレコードを売りに来てくれるのは、意外なことに近隣の人たちがほとんどだったのだ。「おかげで続けられている」。そう笑う早川さんだった。
ピックアップ
意見広告・議会報告
八王子 ローカルニュースの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











