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八王子 スポーツ

公開日:2023.04.27

ボウリング世界大会で優勝 中田 元輝さん(13)城山中学1年
世界の経験 糧に飛躍

  • 地道な練習が安定した投球につながる =家族提供

  • 世界大会の表彰式

 レジャーと競技の両面で幅広い年齢層に親しまれているボウリングで、八王子から世界の舞台へと羽ばたく若き挑戦者がいる。市立城山中学校1年生の中田元輝さんは、昨年12月にマレーシアで開催されたボウリングの世界大会「22nd Storm U22 International Junior All-Stars Bowling Championship 2022」12歳以下少年の部で見事、日本人選手初の優勝を飾った。5月5日の「こどもの日」にちなみ元輝さんに話を聞いた。

国内から海外へ

 元輝さんは、2010年4月27日生まれ。小学校1年生の時に家族でボウリング場に出かけて以来、ボウリングの魅力に取りつかれた。小2からSAPのジュニアボウリングクラブで本格的に練習を始めると、めきめきと頭角を現し、国内の大会で活躍。2年前には「第11回全日本小学生ボウリング競技大会」小学5年生男子の部で優勝して、世代注目の選手の一人になった。

 現在は石川町のSAP日野ボウル店をホームに週3〜4回の練習に励む。平均スコアは210、ベストスコアは22年10月に初めて達成した「パーフェクトゲーム」(=300)だ。元輝さんを指導する同クラブの中野和弘プロは「(ボウリングについて)勉強熱心で努力家。今後も活躍を続けて、ボウリングファンを生み出してほしい」と期待する。

 初の海外遠征となった世界大会。予選では慣れない環境に緊張して苦戦したものの、決勝で軌道修正を図り挽回。持ち前の集中力を見せつけて、ダントツの成績で優勝を勝ち取った。「アウェー感があったが、別の部門に出場している日本のナショナルチームが応援に来てくれて、心強かった。海外の選手も誰かがストライクを出すと一緒に喜んでくれるなど、とてもフレンドリーだった」と大会を振り返り、「普段一緒にプレーしない人たちとの試合は、貴重な経験になった。今後、また海外の大会に出ることになっても緊張せずに投げられそう」と初の海外遠征を通じて得た実感を語った。

夢に向かい邁進

 この春から中学生の元輝さん。取材時の3月には「ボウリングのために運動部に入って足腰を鍛えたい」と語っていた。英会話教室にも通っており、海外の大会で英語でインタビューに答えることを目指している。

 自宅でもプロボウラーなどの動画をチェックして研究したり、毎日の筋トレやストレッチを欠かさないというストイックな元輝さん。一方で家族で卓球を楽しんだり、漫画「ワンピース」やスマートフォンゲームにハマったりする普通の男子中学生でもある。

 父・秀孝さんは「(息子は)一つのことに没頭する性格。本人がやりたいと思うことを、親として全力でサポートしていきたい」と語り、母・真理さんも「幅広い年齢の人と交流しながら、常に目標をもってチャレンジすることで大きく成長してほしい」と温かく見守っている。

 中学での目標は、全日本中学生ボウリング競技大会とオール関東ジュニア中学生部門での優勝。「将来はナショナルチーム(日本代表)に入って、海外でも活躍できるようなプロになりたい」と力強く目標を語った。まだ始まったばかりの若きアスリートのチャレンジを応援していきたい。

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