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八王子 社会

公開日:2023.08.03

100年の歴史 回顧
多摩少年院が記念式典

  • 多くの関係者が集った記念式典

 日本で最初に設立された少年院の一つ、多摩少年院(緑町)の100周年を記念した式典が、7月15日に本町のいちょうホールで催された。職員やOB、その家族、関係機関などから約200人が出席した。

 同院は1923年(大正12年)に創立。家庭裁判所から保護処分として送致された、関東近県のおおむね16歳5カ月以上の男子を収容し、教育や訓練を通じた健全育成、社会復帰を目的に運営されている。定員174人に対し、同日時点で85人を収容している。

「尊厳」 大切に

 式典には石森孝志市長や花村博文法務省矯正局長らが出席、同院から功労者に感謝状が贈られた。池田一院長は「いつの時代も職員は、厳しさの中にも在院者一人一人の尊厳を大切にし、彼らの立ち直りのために何ができるかを模索し続けてきた」と回顧。「この地に長くあり続けられるのは地域住民や民間協力者などの理解と支援のおかげ。これからもより深い絆をつむいでいきたい」とあいさつした。

 式典後には、同院の100年を振り返るDVDも上映された。院内の生活の様子に触れるとともに、震災や戦争、コロナ禍などに見舞われる中、時代の変化に対応しながら少年の社会復帰に取り組んできた同院の歴史を紹介。記録映像や元職員の証言などをもとに振り返った。

 同院でウェブデザインなどの情報技術を学ぶ3人の在院者も登壇。この日のために制作した同院100周年記念ウェブサイトを披露した。「閲覧者の気持ちを想像することで、他者を思いやることの大切さを学んだ」「苦手だった自己表現の楽しさを知り、自信がついた」など制作活動を通した感想を語ると、会場から温かい拍手が沸き起こった。

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