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八王子 社会

公開日:2025.05.15

植樹から2年――
肥沼博士の桜が開花
ヴリーツェン市から便り

  • 桜が植樹された広場右下に見えるのが銘板

 第二次世界大戦後のドイツで医療活動に尽力し、現地で没した八王子出身の医師・肥沼信次博士。博士が眠るヴリーツェン市のカーステン・イルム市長から八王子の市民団体「Dr.肥沼の偉業を後世に伝える会」の塚本回子代表に、両市の友好の証として2年前に植樹した桜が開花したと写真付きのメッセージが届いた。

 この桜は「日本の桜を見せたい」と言い残し37歳で他界した肥沼博士の遺志を受け、同会が中心となって行った募金活動で日本中から寄せられた寄付金を用いて2023年の6月に植樹したもの。関山やしだれ桜などの苗木23本の購入費や植栽にかかる費用、3年間のメンテナンス費に活用した。

 肥沼博士が働いていた病院が今の市庁舎となっていて、そこから博士の墓地までの道が「Dr.肥沼通り」と名付けられている。桜の苗木は通りから墓地に入る前の広場に植えられた。その傍らには博士の功績を伝える銘板も設置されている。

日独友好の一助に

 イルム市長のメッセージには「寄贈いただいた桜が美しく咲き誇り、その素晴らしい光景を市民が楽しんでいる。また訪れるすべての人が肥沼博士の功績に触れることができている」と感謝の言葉が綴られている。塚本代表は「植樹は日本各地からの温かい支援があって実現できたこと。桜を通じて日独の温かい交流が今後も続き、肥沼博士の偉業を後世に伝えていければうれしい」と話し、「桜の樹が大きく育ち、日独の人々が楽しくお花見をする日が来ることを願っている」と語った。

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