ＤＪとしての腕　地域貢献に

　○…「地元への地域貢献はいろんな形があるけど、自分ができることがこれだった」。八王子市と民間企業が協力して実施した「70's八王子ディスコフィーバー‼」でＤＪを担当。レア・アースの『Get Ready』やアース・ウィンド・アンド・ファイアーの『Boogie Wonderland』など、聞けば誰もが知る70年代ディスコ曲を次々と繰り出し、自分より先輩の参加者たちに笑顔と体を楽しく動かす場を提供した。

　○…石川県出身。音楽の魔力に導かれるように、高校１年生のときにオーディオ機材を買い漁った。レコードプレーヤーやミキサー、録音機材などをひと通り揃え、初めて「曲をつなげる」ミキシング作業に成功。それは「（ＤＪとしての）始まりだったのかもしれませんね」と当時を懐かしむ。大学卒業後、一度は就職したが、音楽への熱が再燃。自宅に再び機材を揃え、会社員とＤＪ、二足のわらじ生活を５年ほど続けた後、「一本でやっていく」決意をした。

　○…自身が主催する、テクノ音楽を主とするダンスパーティー「ＲＥＢＯＯＴ」が今月27回目の開催を終えた。「都内最長寿」と言われ、名実ともに日本のテクノシーンを牽引してきたイベントだが、ライブは都内23区内で行われることがほとんど。15年程前から八王子で暮らす中で、「（地元でプレイすることは）ほぼなかった」という。

　○…市からディスコイベントのＤＪを引き受けたのは今年３月。第１弾の盛況を受け、第２弾も楽しんだ。青春を思い出し汗を流す参加者たちを前に、「自分にとっても新しい挑戦。フレッシュな気持ちになれた」と笑顔を見せる。ＤＪ歴36年、ベテランＤＪの舞台は新しいフェーズに入りつつあるようだ。